
《熊本城と庭つづき》がコンセプト。"日本最大のバスターミナル"に令和時代に作庭の屋上庭園は、熊本藩主・細川氏屋敷の"陽春庭"から着想した日本庭園。
サクラマチ クマモト「サクラマチガーデン」について
「SAKURA MACHI Kumamoto」(サクラマチ クマモト)は熊本県熊本市の中心部にある日本最大のバスターミナル「熊本桜町バスターミナル」(旧・熊本交通センター)に併設された複合商業施設。各階のテラスに緑化スペースがあるほか、屋上には国宝『熊本城』も借景とした日本庭園「サクラマチガーデン」があります。庭園の設計は日建設計、施工は西武造園・景匠館・岐阜造園・皆楽園共同企業体。2022年、第63回BCS賞受賞。
大名庭園『水前寺成趣園』をはじめ、東京の『肥後細川庭園』、京都(舞鶴)の『金剛院庭園』、また京都の南禅寺界隈別荘群『怡園』など歴史上、数多くの庭園を残してきた「細川氏」。そんな細川家のお膝元・熊本は豊かな水源を活かした歴史的庭園が多くの残る「庭園都市」でもあるのですが――その意志を受け継いで?令和の時代に熊本に誕生した大型商業施設にも立派な「庭園」があります。その一つが先に紹介した「アミュプラザくまもと」、そしてもう一つがこの「サクラマチクマモト」。
日本最大のバスターミナルとして昭和時代半ばから続いてきた「熊本交通センター」、その再開発によって2019年秋に誕生したサクラマチ クマモト。巨大なバスターミナルの機能はそのままに、各種商業施設のほか、ホテル(KOKO HOTEL Premier)やシネマコンプレックス、『熊本城ホール』等が併設されています。
再開発のコンセプトは《熊本城と庭つづき》ということで、建築の外観が緑に覆われたような緑化が施された上で、バスターミナルを利用する主な利用者:熊本市民のためのパブリックスペースも重視されていて――各階テラスの緑化スペースにはベンチやデスクがもうけられ、地元の方々…特に若い学生さんたちが談笑したり、ノートを広げて向き合ったり、と思い思いに過ごせるスペースになっている。
さらに、屋上(7階)部分には屋上庭園として日本庭園「サクラマチガーデン」があります。池泉式の屋上庭園は平成年代以降各所に造られていますが、その中でもこれは最大規模…!東側のデッキから庭園を眺めると茶臼山が借景に、南側から眺めると熊本城が借景に。池の途中には沢飛び石があり、奥へ奥へと進むと「深山の景」が楽しむことができる、まさに大名庭園から着想された池泉回遊式庭園。
そのアイデアの背景となったのはこの土地の歴史。熊本城の南側にあたるこの土地は江戸時代には藩主・加藤家や細川家の屋敷『花畑屋敷』のあった場所。そのお屋敷の庭園『陽春庭』の絵図を元に、再現ではないけれどそれにちなみ、茶臼山や熊本城天守を借景とする庭園がデザインされました。その眺望の良さは、同じ日建設計さんが設計で駅前に造られた『アミュプラザくまもと』の室内庭園とは異なる魅力。担当された日建設計・岡部真久さんは京都の近代日本庭園を改修した『ふふ京都』の庭園にも携わっています。
サクラマチ全体で7,000本以上もの植栽が植わっているのだとか。成長したらどうなるんだろう…そうした意味でも革新的。
「おもてなしの庭」というのがもう一つのコンセプト。バスターミナルを訪れる人は多いはずだけど、実は屋上はまだ見ていなかった…という方も居るのではないでしょうか。お近くの方も旅行の方もぜひ立ち寄ってみて。
(2024年4月・12月、2025年7月、2026年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
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- Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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