
町田ゼルビアのホーム“野津田公園”の玄関口・鶴川駅から徒歩4分、2025年に新たな名で開かれた明治時代の近代和風建築“瑞香殿”と“雑木の庭”の祖・飯田十基の弟子による日本庭園。
鶴川香山園について
「鶴川香山園」(つるかわかごやまえん)(旧・香具山美術館/香山園庭園美術館)は東京都町田市の小田急線・鶴川駅の程近くにある日本庭園。明治時代の近代和風建築「瑞香殿」は現在レストラン・カフェとして活用、また庭園は昭和時代の造園家で“雑木の庭”の祖・飯田十基の弟子による作庭。
サッカーファンには“天空の城”でお馴染み、Jリーグ・FC町田ゼルビアのホームスタジアム「町田GIONスタジアム」(町田市立陸上競技場)/野津田公園の玄関口となる小田急線・鶴川駅。その駅近にかつて存在した『香山園庭園美術館』(2015年閉館)の建築・庭園を活用する形で2025年1月に新たに開園したのが「鶴川香山園」が開園。緩やかな坂を登るアプローチがまさに立派なお屋敷のそれ…!
その歴史について。香山園のある丘陵の歴史は古く、古墳時代の円墳2基/横穴墓20基、また当時の装飾品も出土され『能ヶ谷香山古墳群』の名も付けられています(※庭園の一部でもある)。
そして室町時代/戦国時代(1525年)には紀州田辺(熊野)出身で小田原・北条氏に仕えた豪族・神蔵氏(神蔵盛清)により『元木山城』が築城。現在、園内にある御殿風の和風建築「瑞香殿」は1906年(明治39年)に建てられたものですが、古くは1544年(天文13年)に元木山城内に建立された「瑞香殿館」の名を引き継いだもので、現在の建築も江戸時代/元禄年間に再建されたものの部材を一部用いられているとか。
江戸時代の神蔵氏は名主(庄屋)としてこの地域を牽引したほか、医療所「神蔵灸治所」を開設。1794年から1996年までの約200年もの間に渡って地域の方に「お灸点」と称され親しまれ、“関東二大灸院”にも挙げられたとか。
灸治所の閉業後に『香具山美術館』開業、前述通り2015年に惜しまれながら閉園となりましたが、町田市が主屋・庭園を譲り受け、市立公園『鶴川香山園』として開園。
庭園について。主屋の南側に枯山水庭園、東側に池泉回遊式庭園がありますが、ここでは東側の主庭園について。原型が作庭されたのは江戸時代。元禄年間(1689年)に瑞香殿が再建された際に庭園も作庭され、その後江戸時代の中期に池泉回遊式庭園に。
しかし昭和の戦後の1954年(昭和29年)〜1963年(昭和38年)には元の苑池を埋めて、もう一度新たな池泉が作庭されたのだとか。所々「江戸時代っぽさ」を感じるポイントはあるものの(小ぶりな滝とかは江戸時代のもの?)、現在の庭園は昭和時代の作庭。(そしてその池泉の一角にある新しい“枯流れ”は2025年の開園に合わせて再度改修されたもの)
昭和時代の作庭は造園家で“雑木の庭”の祖・飯田十基の弟子による作庭とのこと。ちなみに、鶴川駅から徒歩15分程の場所にある『武相荘』(旧白洲邸)の庭園も、飯田十基に師事した現代の庭師さんによる作庭。年代的には別の方かもしれないけど、近隣の二つのお庭の共通項。
池泉の周囲にはツツジやサツキ、そしてモミジやツバキ、紫陽花など四季が楽しめる花木が植栽。レストラン/カフェ『桜梅桃李』は開園から1年以上経った現在も大人気!で予約で満席の日が多いようですが、庭園は自由に見学/散策できます。地元の方もアウェーサポーターも気軽に立ち寄ってみて。
(2025年10月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
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