萬慶寺庭園

Bankei-ji Temple Garden, Sabae, Fukui

鯖江藩主・間部氏の菩提寺に残る枯山水庭園。江戸時代に老中・間部詮勝の描いた天井絵や山門が市指定文化財。

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

萬慶寺庭園について

「萬慶寺」(ばんけいじ)は鯖江藩主・間部氏の菩提寺で、境内に残る江戸時代の山門や7代目藩主・間部詮勝の筆による本堂の天井絵が鯖江市指定文化財となっています。

“めがねのまち”で有名な福井県鯖江市で初めて下車しました。現在は鯖江=眼鏡といった印象が強いけれど、江戸時代には幕府の老中も務めた間部詮勝などを輩出した鯖江藩の中心地。萬慶寺の創建年代は看板等には書かれていなかったけど、享保6年(1721年)に間部詮言が越後国・村上から移され、それに随行した陽光和尚により小庵「万松庵」が興されました。その後三代目藩主・間部詮方によって現在の寺名に改められ間部家の菩提寺に。

現在残る山門は江戸時代後期、1849年に建造されたもので、鯖江では数少ない2階建ての楼門形式。そしてその山門を抜けると本堂前と本堂横に2つの枯山水庭園が見られます。例によってGoogleマップの航空写真で見て気になって足を運んだので――詳細は不明ですが、シンプルな石組と砂の構成で、本堂や山門や西の山々の借景と組合せて見るととても雰囲気のある庭園!この時はまだつぼみだった枝垂れ桜が開花したら良い組合せだったんだろうなあ。

…完全に庭園目当てで訪れたので、本堂内にある間部詮勝の筆による「風神」「龍神」「雷神」の水墨画は見学せず…。特に受付等があるわけではなかったので、もし見学したい場合は事前に問合せ推奨です!『嚮陽庭園』で間部詮勝が領民とともに自ら造園したというエピソードを書きましたが、絵画も巧かったのだから多彩な大名だったんだなあ…と思う。

(2019年3月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR北陸本線 鯖江駅より徒歩8分
福井鉄道福武線 西鯖江駅より徒歩11分

〒916-0052 福井県鯖江市深江町6-14 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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