茶寮 宝泉

茶寮 宝泉について

「茶寮 宝泉」（さりょうほうせん）は京都・下鴨にある甘味処。JR京都駅にも店舗をかまえる京菓子／和菓子店・あずき処「宝泉堂」さんが運営。本店もすぐ近くにあります）

創業約70年ながら京都のあずき処の名店…という評判の宝泉堂さん。庭園のある和風邸宅を利用し開かれた「茶寮 宝泉」は…京都関係の雑誌か京町家関係の本で知りました（どの本だったかはうろ覚え）。
エントランスなど店舗になるにあたって新しくなった（と思われる）部分もあるけど、門構えや“加茂七石”真黒石の延べ段（石畳）からは近代の頃の雰囲気を感じさせる。

となると気になるのはこの建物や、客間から眺められる枯山水庭園がいつ頃のものかと言うこと。例によって立命館大学アート・リサーチセンターの『近代京都オーバーレイマップ』や過去の航空地図などを見ます。
それによると…100年前の昭和初期にはまだ現在のような区画にはなっていないようなのですが、戦後の1950年頃に現在の区画＋同じ形の建物が完成している様子が伺えます。庭園も昭和中頃の航空地図にそれらしいものが見える。

庭園の作庭者は不明ですが、現在は京都・鳴滝の北澤造園さんがお手入れに携わっておられるようです（写真が載ってる）。なので前庭や主庭の苔もとても美しく、庭園の枯流れの砂紋を眺めながら甘味が味わえるほっとする空間。邸内の欄間の意匠や床の間の掛け軸も注目。

この日は丹波大納言ぜんざいをいただきました。平日の夕方に訪れたのだけど、ラストオーダーまで結構人が増え続けて人気店ということを実感…。またオフシーズンに足を運んで和スイーツ味わいつつゆっくりしようっと。

（2020年10月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。）