国際芸術祭の舞台にもなった国の重要伝統的建造物群保存地区・有松の古い町並みの代表的な商家建築の一つで、名古屋市指定有形文化財。通常非公開の庭園も。
岡家住宅について
【土曜日・日曜日のみ公開】
「岡家住宅」(おかけじゅうたく)は国の重要伝統的建造物群保存地区・名古屋市有松で江戸時代末期から残る商家建築。名古屋市指定有形文化財/都市景観重要建築物/日本遺産『江戸時代の情緒に触れる絞りの産地-藍染が風にゆれる町 有松-』の構成文化財などに選定されています。
2022年に開催された国際芸術祭『あいち2022』の会場として用いられた際の写真と、その半年後の2023年に立ち寄った際の写真を紹介。
2016年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された名古屋市・有松の町並み。江戸時代初期の1608年(慶長13年)に東海道五十三次・池鯉鮒宿と鳴海宿の間の旧東海道沿いに尾張藩が新たに開いた集落で、一見宿場町のようだけどそうではなく。
やがて東海道を往来する旅人の土産物として、三河木綿の絞り染め「有松絞り」を施した手ぬぐいの販売がはじまり、有松絞りの広がりとともに街は発展。
近代〜昭和年代には卸売販売への業態転換などで更に発展し、現代では当時のような旅人の往来はないものの“有松・鳴海絞”を生産するブランド/メーカーの店舗がいくつも軒を連ねています。
この岡家も江戸時代には「丸屋丈助」の屋号で有松絞を取り扱う問屋を営む絞商でした。現在も残る主屋は有松でも最大級の規模をほこり、江戸時代の名古屋の日本画家・小田切春江の錦絵にも描かれたほど。
近代〜昭和と岡家の邸宅として用いられましたが、2021年(令和3年)に名古屋市が取得、現在は土日のみガイドさんの案内で建物の見学をすることができます。
岡家のパンフレットを見ると主座敷と作業場の奥に庭園が描かれている。
『あいち2022』で訪れた時は雨戸を締め切っていたので残念ながらその庭園を見ることはかなわず、また通常の公開時に立ち寄ってみようと2023年に再訪したのだけど、残念ながらこの時も雨戸は締め切ったまま。ガイドさん曰く「おっしゃる通り裏に立派なお庭があるんだけど、今は見せていないんですよね〜」とのこと。
でも「今後整備が進んだら公開するかもしれませんね」とも。きっと『竹田嘉兵衛商店』に負けず劣らずの庭園が見られるのではないか…?またその時に改めて紹介したい!
(2022年9月、2023年3月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)