出雲教 北島国造館庭園

Izumokyo Kitajima Kokusokan Garden, Izumo, Shimane

古代から続く出雲大社の社家“北島国造家”の屋敷に江戸時代に作庭された日本庭園。出雲大社神域で最も古い建築で島根県指定有形文化財の“四脚門”も。

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出雲教 北島国造館庭園(國造邸庭園)について

「出雲教 北島國造館」(いずもきょう きたじまこくそうかん)は日本を代表する神社『出雲大社』に隣接する神社。「北島國造家四脚門」が出雲神社の神域内で最古の建築として島根県指定有形文化財で、境内には庭園『國造邸庭園』(竜虎の庭/心字池/亀の尾の瀧)があります。

出雲大社に向かって右手側に続く風情ある石垣と土塀の通り「真名井社家通り」。その一番手前、出雲大社の宝物殿からすぐの場所にあるのが北島國造館。

「国造」とは。古代、大化の改新以前の大和朝廷(ヤマト王権)による地方(国)を治める役職のこと。その役目そのものは「守護」や「大名」に置き換わっていきますが、出雲国においては出雲大社の神職が「出雲国造」の称号を代々受け継ぎ、現代まで「北島国造家」と「千家国造家」として存続しています。古代から続く皇室並みに古い家系、詳しくは公式サイトにて…。

そのうち北島国造家により明治時代に創立されたのが「出雲教」。出雲大社と無関係というわけではなく、出雲大社を支える神社の一つ…というのがイメージに近く。
その境内地はかつては北島国造家の屋敷地で、島根県指定有形文化財の四脚門は江戸時代初期(寛文の御造営)に出雲大社の背後にあった旧屋敷地から移築されたもの。なお文化財ではないけど正面の立派な「大門」は江戸時代末期、松江藩主・松平安定により奉納されたもの。

そして境内には江戸時代初期、第66世國造・出雲臣恒孝の代に北島国造家屋敷に作庭された庭園“国造邸庭園”もあります(旧屋敷地にあった庭を移した/写したものとも)。別名“竜虎の庭”。心字池を中心として、池の右手にあるマツを“龍”、左手の中島にあるソテツを“虎”に見立てているとか。寒冷な山陰側のソテツというのが珍しい。

そして池の奥で勢いよく流れ落ちるのが“亀の尾の滝”。古代から名所として歌に詠まれている「亀山」から流れ落ちる瀧として、この瀧も著名人の歌に登場したことも。またその池の中央には天神社・天満宮が鎮座しています。
出雲大社から最も近い庭園、ぜひお見逃しなく。

(2022年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

一畑電車大社線 出雲大社前駅より徒歩10分強
JR出雲市駅より路線バス「正門前(出雲大社)」バス停下車 徒歩5分
JR出雲市駅より約9km(駅にレンタサイクルあり)

〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東194 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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