レトロな参道商店街やお百度参りも有名な“石切さん”に2019年に新たに作庭された日本庭園。京都の名作庭家・小島佐一の技を継承する“小島庭園工務所”作庭。
石切さん”石切剣箭神社庭園について
「石切劔箭神社」(いしきりつるぎやじんじゃ)は“石切さん”と地元では親しまれ、『お百度参り』が現在でも続く神社としても有名。本殿の東側に2019年5月に新たに作庭された日本庭園『石切劔箭神社東庭園』があります。昭和の京都の名作庭家・小島佐一の技を継承する小島庭園工務所による作庭。
古代、皇紀2年に可美真手命が生駒山内(宮山)に饒速日尊を祀ったのをはじまりとする歴史ある石切劔箭神社。祭神でもある可美真手命は飛鳥時代に蘇我氏と並び称された物部氏の先祖でもあります。
現在地にいつ鎮座したのか等の歴史は室町時代の大火によって史料を失ったため不明で、皇紀2年創建というのは社家・木積家の祖先、藤原行春大人が1536年に記した『遺書伝来記』によるもの。またこの本殿だけでなく現在も生駒山系の宮山には“上之社”が残されています。
庭園は本殿東部の祈祷殿を主なビューポイントとした池泉鑑賞式庭園。建物からは(おそらく)雄大な生駒山系を借景として、その生駒山系からの湧水が流れ落ちてくるようイメージされた庭園で、斜面を活かした水の流れの音も楽しめます。庭石も地元の生駒石を中心とした山石により仕上げられているとか。
冬の写真なので地味な写真に見えてしまうかもだけれど、春には新緑、秋には紅葉に苔と四季の花木が楽しめそう!
多くの参拝者がお百度参りで行き交う本殿前には樹齢約500年というクスノキがあり、こちらは東大阪市の天然記念物に選定されています。また境内の最東部の「東公園」にも古そうな石灯籠や石橋が残されているので、元々は庭園らしい何かがあったのかもなあ。
訪れたのは神社・庭園目的だったけれど、生駒山からうねうねと坂を下ってくる長い商店街“石切参道商店街”のレトロな雰囲気もたまらなく良い。2022年には新たな商業施設『石切回廊』がオープンし、こちらにも印象的なガーデンがあります。また足を延ばしたい神社!
(2021年2月、2023年1月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
近鉄けいはんな線 新石切駅より徒歩10分
近鉄奈良線 額田駅より徒歩15分
四条畷駅・東花園駅より路線バス「石切神社前」バス停下車 徒歩5分
〒579-8013 大阪府東大阪市東石切町1丁目1-1 MAP