旧尾藤家住宅

Former Bito House Garden, Yosano, Kyoto

国の重要伝統的建造物群保存地区“ちりめん街道”に面する加悦の豪商の近代和風住宅。京都府指定有形文化財。

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旧尾藤家住宅について

「旧尾藤家住宅」(きゅうびとうけじゅうたく)は“ちりめん街道”の愛称で知られる国の・与謝野町加悦の町並みの中心的建造物。江戸時代末期〜昭和初期に順次建築された邸宅は京都府指定有形文化財となっています。

2019年8月に初めて訪れました!京都丹後鉄道沿線の庭園巡りの合間、まだ行ったことがなかった重伝建地区の加悦の町並みへ。この前に訪れた宮津市の国重文『旧三上家住宅』で聞くには、三上家、久美浜の『稲葉家』、そしてこの尾藤家が丹後の三大豪商だったとか。

加悦にはかつて細川家の重臣・有吉氏による加悦城(安良城)のでもありました。尾藤家は元は当地の武士。江戸時代に入ると大庄屋として、そして江戸後期かはら一大産業となる“丹後ちりめん”の問屋として栄え、北前船“蓬莱丸”も所有。
明治時代の10代目当主・尾藤庄蔵は丹後銀行を創設し頭首をつとめ、11代目尾藤庄蔵は加悦町長、そして加悦鉄道の社長にも就任。まさに加悦の名家。

現在は与謝野町へ寄贈されたこの邸宅。一応の前庭や中庭がありますが、それよりは近代における丹後の商家が興味深い。中でも1階は完全に和風家屋なのに2階は洋館といった和洋折衷の造り。幕末の1863年に建築されて以降、昭和初期までの約50年間たびたび増改築を行いこの姿になったそうです。ステンドグラスや洋室の意匠なども見所!

そんな与謝野町加悦の町並み…今回は時間の都合で旧尾藤家しか訪れられず。歴史ある町だけあって他にも見どころありそうなが点在しているし、与謝野町内には京都府指定名勝の庭園のある寺院も!拝観可能か事前に確認して、そう遠くない未来に再訪したい。そしてこののどかな町を今度はレンタサイクルして自転車で巡りたいなー!

(2019年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

京都丹後鉄道宮豊線 与謝野駅より路線バス「ちりめん街道」バス停下車 徒歩3分
与謝野駅より約6km(駅にレンタサイクルあり)

〒629-2403 京都府与謝郡与謝野町字加悦1085 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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