
世界遺産の城下町・萩。重伝建地区に隣接する旧武家地で特別公開されていたお庭は、庭好きなご当主が収集/保存している萩独特の石造物の並ぶ枯山水庭園。(通常非公開)
横田家庭園について
【通常非公開】
「横田家庭園」(よこたけていえん)は世界遺産の城下町・萩の旧家の庭園を公開する《HAGIオープンガーデン》で2024年まで公開されていた庭園。国の重要伝統的建造物群保存地区「萩市平安古地区」から程近くの旧武家地に位置し、現在のご当主が集めた石灯籠/庭石によって構成された枯山水庭園があります。
幕末の志士や明治維新後に政府の要職を務めた人材を多数輩出し、2015年にユネスコ世界遺産『明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業』にも登録された萩の城下町。そんな歴史ある街には先人の旧宅/武家屋敷や町家に多数の庭園が残ります。萩出身の偉人のひとり、山縣有朋が東京『椿山荘』、京都『無鄰菴』など“山県三名園”を作り上げたバックグラウンドとして、萩の城下町では“庭園”が身近な存在だったことが影響している(のだと思う)。
そんな萩の武家屋敷・商家など旧家を中心とした庭園の回遊企画が『HAGIオープンガーデン』。2024年まで約20年間行われていた本イベントで公開されていた個人邸の一つがこの横田家。萩市に4箇所ある国の重要伝統的建造物群保存地区のうちの1つ「萩市平安古地区」に隣接する「河添」地区も江戸時代には武家が住むエリアで、横田家の門塀もその面影を残します。
その庭園は、お庭が好きな現在のご当主が収集した庭石と石灯籠で自ら作庭したものなので「新しい」庭園ではあるのですが、その石材/石造物も元々他の武家屋敷等で使われていたもの。現代になり、歴史ある石造物が廃棄されているのを「もったいない」と感じたご当主がそれらをコレクション、独特の赤みと丸みを帯びた石灯籠も数基配され、また南側にそびえる面影山~三角山が借景となるよう構成されています。
『HAGIオープンガーデン』は2024年で終了してしまった為、現在は通常非公開ですが、そこはお庭好きによるお庭、きっとまた公開される機会があるはず…。その際はぜひ訪れてみて。
(2024年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
※個人邸なので町名までの表示
JR山陰本線 萩駅より徒歩25分(約2km)
JR萩駅より路線バス「橋本町」バス停下車 徒歩15分
JR山陰本線 玉江駅より徒歩20分
〒758-0073 山口県萩市河添 MAP
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