萩のお宿 花南理の庭

Hananari-no-niwa Garden, Hagi, Yamaguchi

世界遺産の城下町・萩で泊まりたい1日1組の古民家宿のルーツは長州藩主・毛利家家臣の武家屋敷。その庭園は長州藩主・毛利家の姫ゆかりの庭。

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

花南理の庭について

【宿泊者向け】
「花南理の庭」(はななりのにわ)は世界遺産の城下町・萩の1日1組限定の古民家宿。長州藩10代藩主・毛利斉熙の子・八重姫も遊んだと伝わる庭園があります。

吉田松陰桂小五郎高杉晋作らを育てた旧萩藩校『明倫館』(国指定史跡)から約5分、武家屋敷の面影を残す黒塀が目標の「花南理の庭」。2021年に宿としてオープンされました。

宿主・馬屋原(まやはら)家の血筋は毛利元就にも繋がるそうで、毛利輝元が萩に城を築くと家臣として萩に移住、明治維新を経て現代に至る今まで約400年この地に住まれているそう。そのため毛利家から賜った書などの美術品が馬屋原家には伝わり、宿泊者はそんな美術品の鑑賞を楽しむこともできます(後述)。

客室として活用されている古民家(茶室/数寄屋)は明治時代〜大正時代に建てられたものだそうですが、約200坪ある庭園は長州藩主・毛利斉熙の子・八重姫も遊んだと伝わる江戸時代から続くもの。
その後、現在のご当主の曽祖父(日本軍の大佐も務められたとか。)の時代に東京から招かれた庭師により現在の姿へと改修されたそう。「花南理の庭」の名は馬屋原家が長州藩の目付役を務めた際に時の藩主・毛利斉元から拝領した和歌の号“柳桜亭花南理”にちなんで命名されたとか。

萩ジオパークの「火山岩」による滝石組が中心となる池泉回遊式庭園。またその名の通り約30種の四季の花木が楽しめる庭園で、春の桜に始まり、秋には紅葉、冬はセンリョウ/マンリョウ、そして雪景色が四季を楽しませてくれます。宿泊者はライトアップした夜の庭園の姿を楽しむことも。

宿の中には、馬屋原家に伝わる古美術品が楽しめる「ミニ美術館」も。季節に合わせて展示替えされるそうですが、その収蔵品には毛利家の藩主ゆかりの和歌から、狩野派、雪舟の作風を受け継ぐ“雲谷派”の江戸時代の画家・雲谷等益帆足杏雨、そして松林桂月の名作などが季節ごとに展示されます。

お風呂もイチオシだそうで、天然記念物のため今では採ることのできない笠山の安山岩を加工した大型の浴槽があります。銘石によるお風呂とお庭で日々の疲れを癒して。

(2021年7月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR山陰本線 萩駅より徒歩25分
JR山陰本線 東萩駅より徒歩30分弱
萩駅・東萩駅より路線バス(循環バス)「萩市役所」バス停下車 徒歩4分
※萩駅・東萩駅にレンタサイクルあり

〒758-0041 山口県萩市江向333 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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