日本料理やまと(神半邸)庭園

Nihon Ryori Yamato Garden, Nagoya, Aichi

国の重要伝統的建造物群保存地区・名古屋市有松の古い町並みの中心に建つ商家建築“神半邸”を活用した日本料理店。近代の商家建築から眺める枯山水庭園も。

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日本料理やまと(神半邸)庭園について

「日本料理やまと」は国の重要伝統的建造物群保存地区・名古屋市有松の古い町並み沿い、名鉄・有松駅から程近くにある日本料理店。その建築は昭和初期の商家建築「神半邸」(旧神谷半太郎家)を活用したもので、客間からは歴史を感じさせる庭園も眺められます。

2016年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された名古屋市・有松の町並み。江戸時代初期の1608年(慶長13年)に東海道五十三次・池鯉鮒宿と鳴海宿の間の旧東海道沿いに尾張藩が新たに開いた集落で、一見宿場町のようだけどそうではなく。

やがて東海道を往来する旅人の土産物として、三河木綿の絞り染め「有松絞り」を施した手ぬぐいの販売がはじまり、有松絞りの広がりとともに街は発展。
近代〜昭和年代には卸売販売への業態転換などで更に発展し、現代では当時のような旅人の往来はないものの“有松・鳴海絞”を生産するブランド/メーカーの店舗がいくつも軒を連ねています。

そんな有松の古い町並みの中で、先に紹介した『岡家住宅』『竹田嘉兵衛商店』と異なり文化財にはなっていないながらも、歴史を感じさせる佇まいで現在は飲食店として利活用されているのが「神半邸」。江戸時代から13代に渡り続いた絞り問屋を営んでいた“神谷半太郎”の旧宅で、現在の建築は昭和初期のもの(昭和8〜9年頃)。

邸宅の手前が「日本料理やまと」さん、奥の蔵を活かして営業されているのがベーカリー「ダーシェンカ 蔵」さん。もし紹介する庭園を眺めたかったら、《四條流庖丁式師範・現代の名工》崎正美さんの純日本料理も堪能できる「日本料理やまと」さんを。

1階の主座敷では、建築と同じく約90年の歴史を数える枯山水庭園を眺めながらお食事することができます。赤みを帯びた巨石や青石がふんだんに使われている様は広さ以上に庭園に賭けた思いが感じられる。あと戸袋の網代編みも超カッコいい!

お食事のお値段も「町並み」への経済貢献を思えば貢献したくなるお値段。ちなみに今回は見られなかったけど、2階には近代の商家建築らしく洋間もあるのだとか。近代の洋風建築好きな方もぜひ利用してみて。

(2023年3月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

名鉄名古屋本線 有松駅より徒歩3分

〒458-0924 愛知県名古屋市緑区有松2304 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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