出雲地方最大で国指定文化財の古墳“今市大念寺古墳”の一角に建つ、幕末創業の割烹旅館をルーツとするホテルの日本庭園と不昧流茶室“幽松庵”。
ホテル武志山荘庭園/今市大念寺古墳について
【施設利用者向け】
「ホテル武志山荘」(ほてるたけしさんそう)は『出雲大社』への玄関口・JR出雲駅からほど近く、一畑電車・出雲科学館パークタウン前駅の目の前にある政府登録国際観光ホテル。客室の奥には日本庭園や“不昧流”の茶室もあります。
2022年に利用させていただいた際の写真を紹介。
江戸時代末期の慶応元年(1865年)創業の割烹料理店『武志屋本店』をそのルーツとして、創業150年超の歴史ある武志山荘。現在も別の場所で仕出し・割烹「武志屋本店」とレストラン『たけ志茶寮』も営業されています。(たけ志茶寮にはまた別のお庭が。)
宿泊利用以外にも地元の方のランチ/宴会/ブライダル(出雲大社での挙式後の披露宴会場)等にも利用されている武志山荘。
現在の客室棟が建築されたのは昭和時代末期~平成時代初期のころ。建物の北側に庭園があります。主庭園は白砂と飛び石がこの地方の“出雲流庭園”の雰囲気を感じさせる池泉回遊式庭園。写真には写っておらず伝わらりづらいけど、出雲の山々を借景としています。
ホテルには北側からのアプローチもあって、その雰囲気からもわかるけれど昔の正門はそちら。
そのアプローチから続く園路(延段)の先に和風別館があります。過去の航空写真を見る限り、客室棟の建築以前よりあった旅館?邸宅?の“離れ”的な建物で、茶室“幽松庵”も併設。躙口ではなく開口部が大きな茶室は、松江藩7代目藩主・松平不昧こと松平治郷が考案したと言われる“不昧流茶室”という地域性が感じられる。
和風別館の前にも飛び石が続き、その先にはもう一つの池泉庭園が…いずれも現在は自然の広場といった感じにはなっていますが、元はお庭に力を入れていたんだなとわかる。
この武志山荘も建つこの小高い丘は、実は出雲地域で最大規模の古墳と言われる国指定史跡の前方後円墳『今市大念寺古墳』。ホテルに隣接する『大念寺』の境内より「石室」の近くまで行くことができます。そんな国指定文化財の一角に建つホテル、旅行の際の選択肢にどうぞ。
(2022年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)