2024年“京の冬の旅”で特別公開。室町幕府13代将軍・足利義輝の菩提寺に世界遺産寺院御用達庭師・曽根造園が作庭した令和の枯山水庭園“十二支の庭”。
相国寺 光源院庭園について
【通常非公開/2024年「京の冬の旅」で特別公開】
「光源院」(こうげんいん)は京都を代表する寺院の一つ『相国寺』の塔頭寺院で、2024年1月~3月中旬まで『京の冬の旅』で特別公開。寺宝のほか本堂(方丈)の南側にある枯山水庭園が公開されています。(庭園のみ撮影可)
世界遺産『金閣寺(鹿苑寺)』、『銀閣寺(慈照寺)』の本寺としても有名な相国寺。室町幕府3代将軍・足利義満により“花の御所”室町第に近接する形で建立され、幕府が定めた“京都五山”の第二位という格の高さをほこりました。
総門(京都府指定有形文化財)を入って割とすぐの場所にある塔頭寺院が「光源院」。その歴史は室町時代にさかのぼり、室町幕府四代目将軍・足利義持の時代の1421年(応永28年)の創建。当初は広徳軒と称されました。
時は流れ、1565年(永禄8年)に13代将軍の足利義輝が没するとその菩提寺となり、義輝の院号より光源院と改称されました。
現在地に移ったのは明治時代。1896年(明治29年)に同じく相国寺の塔頭寺院『善應院』と合併統合、善應院は廃され光源院がこの地に移転。なお善應院は大名・池田輝政ゆかりの寺院。
現在の本堂・庫裏は1988年(昭和63年)の再建で、再建に際して日本画家・水田慶泉によって描かれた12面の干支の本堂襖絵が今回の特別公開の目玉の一つ。また現代の日本画家・加藤晋さんが2023年に完成させ奉納された襖絵も特別公開されています。
本堂(方丈)の南側に枯山水庭園“十二支の庭”があります。こちらも令和年代に作庭された新しい庭園で、手掛けたのは京都の世界遺産寺院『天龍寺』などの御用達庭師でもある曽根造園さん。その名の通り十二支の襖絵と対になる「干支」が配されたお庭で、京都の銘石から四国の伊予青石、高知赤石といた各地の銘石が用いられています。特に向かって右手に配された、午を表した伊予青石と寅を表した根尾谷(菊花石の産地)の石が目を引く。
順路では最後の拝観となる「行者堂」には、臨済宗の寺院でありつつも、修験道の祖・役小角(神變大菩薩)像や真言宗開祖・空海/弘法大師像などが安置され、それにまつわる写真等も展示されています。特別拝観中にぜひ訪れてみて。
(2024年1月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
京都市営地下鉄烏丸線 今出川駅より徒歩6分
京阪電車 出町柳駅より徒歩15分
最寄りバス停は「同志社前」バス停下車 徒歩5分
〒602-0898 京都府京都市上京区烏丸東入上ル相国寺門前町701 MAP