隈研吾デザイン監修、プレイスメディア作庭の現代庭園に名和晃平のアート作品。京都の新たなカルチャー交差点。
新風館・エースホテルについて
「新風館」(しんぷうかん)は京都の中心部・烏丸御池駅からも直結している複合商業施設。大正時代に竣工した煉瓦造りの近代建築を核に、2020年のリニューアルでは新たにオープンした『エースホテル京都』とともに隈研吾(隈研吾建築都市設計事務所)がデザイン監修をつとめています。
ランドスケープデザインは造園家・宮城俊作さん率いるプレイスメディア、その中庭には名和晃平/SANDWICHのアート作品《Ether (Octagon)》の姿も。(更に1階には他のSANDWICHが空間デザイン・アートディレクションを手掛けた『(THISIS)SHIZEN』というお店も)
2016年まで営業していた前身の頃は足を運んだ記憶が1度ぐらいしかないのですが、2020年のリニューアル後はかなり頻繁にカフェ利用しています。(地下鉄駅の中では駐輪場が割と安いんですよね。笑)
京都市登録有形文化財第1号でもある煉瓦造りの洋館のルーツは1926年(大正15年)に竣工した旧京都中央電話局。設計を手掛けたのは吉田鉄郎。
2001年にリチャード ロジャース パートナーシップ ジャパンの設計による商業施設「新風館」としてオープンし、2004年にはグッドデザイン賞も受賞。そして2020年6月に再オープンを果たしました。
新風館の公式サイトの隈研吾さんのコンセプト文をざっくりかみくだくと、この施設のコンセプトそのものこそが『庭』であるということ(《現代と過去がつながる濃密な庭》)。そして、ランドスケープを手掛けたプレイスメディアのキャッチコピーも《京都の過去と現在を映す庭》なので、現代的な建築や庭の中でも伝統という点が念頭に置かれています。特に、商業施設の通路、実はコンセプトは“トオリニワ”とのこと。
3階のダイニングにはより“日本庭園”らしい築山・石組も。
それにしてもエースホテルの開放的な空間、本当に良い。デザインは各国のエースホテルの長年のパートナー・Commune Design。公式サイトに《この場所を”ホーム”と呼べる日が待ちきれません。》とあるけど、ぜひ末長く通わせてほしい。
(2020年6月以降何度も訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)