実業家・長尾欽弥の別荘に近代京都を代表する作庭家・七代目小川治兵衛と岩城亘太郎が作庭を手がけた、鎌倉山からの相模湾の眺望が絶景の庭園。
扇湖山荘について
【通常非公開】
「扇湖山荘」(せんこさんそう)は鎌倉市の鎌倉山の頂上付近に昭和時代初期に造営された近代和風建築・山荘。飛騨高山の古民家を移築し改修を手掛けたのは近代~昭和時代初期に『日光東照宮』の修復や『明治神宮』の造営にも携わった建築家・大江新太郎。庭園の作庭は近代の京都を代表する庭師・七代目小川治兵衛(植治)と、植治の番頭から東京を代表する作庭家となった岩城亘太郎。(小川治兵衛はあまり関与しておらず、ほぼ植治に勤めていた頃の岩城亘太郎が担当したとも。)
2018年まで春・秋に1~2日限定の特別公開が行われていましたが、2020年にコロナ禍を理由に中止となって以降は特別公開が行われず非公開の施設となっています。
製薬会社「ワカモト製薬」を経営し財を成した長尾欽弥・よね夫妻が別邸として造営したこの山荘。長尾家の所有から離れた後、旅館として運営されたりと複数の所有者を挟み(全盛期はもっと広かったそう)、近年鎌倉市の所有に。なので、今後特別公開が再開するかどうか…の情報も鎌倉市の公式サイトから要チェック。
庭園は、主屋の前の斜面を利用した芝生が主体の庭園のほか、茶室『伏見邸』の前に造られた庭園と、それらを繋ぐ斜面に作られた散策路があります。有名庭師の手掛けた庭園も勿論素晴らしいのですが、古民家+洋館のようなアーチ状の窓…という主屋、そして主屋からの相模湾の眺め!どれを取っても素晴らしい。特別公開の再開が待たれます…!
(2018年4月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス / Access
JR鎌倉駅より路線バス「若松」バス停下車 徒歩約10分
鎌倉駅より約4km(駅周辺にレンタサイクル店あり)
最寄り駅は江ノ電 稲村ヶ崎駅・七里ヶ浜駅で約2km
〒248-0031 神奈川県鎌倉市鎌倉山1丁目21-1 MAP