Sasho庭園

Sasho Garden, Kamakura, Kanagawa

大手メーカー社長の近代別荘建築を活用した鎌倉の穴場古民家レストラン…その庭園は京都の名庭師・小川治兵衛が作庭/関与?

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

Sasho庭園について

【事前予約制/食事利用者向け】
「Sasho」(さしょう)は神奈川県鎌倉市にある古民家/和風建築を活用したレストラン。元は大手石鹸メーカーの社長の別荘として昭和時代初期に造営された近代別荘建築で、その庭園は京都の名作庭家・小川治兵衛(植治)の作庭によるもの。
2026年、5年ぶりに利用させていただいたので改めて紹介。なお5年前はカフェメニューもありましたが、現在は“幻の黒毛和牛”葉山牛のすき焼きとしゃぶしゃぶを堪能できるレストランへと業態が変化しています。

JR鎌倉駅の西口から徒歩10分程。この店舗を知らなければ足を踏み入れないであろう路地の先にこの「Sasho」さんはたたずみます。
当初こちらを知ったきっかけは——Googleマップで航空写真を見ていて、この飲食店、日本庭園っぽいものがあるなぁ、と思ったところから。そしてお店のウェブサイトを見たら——当時のウェブサイトには《庭園は京都の庭師小川治兵衛に作庭を依頼したもの》と記載が。マジ!?

近代から現在の京都を語る際には外すことができない庭師・七代目小川治兵衛(植治)、実は鎌倉にも『扇湖山荘』という通常非公開のお屋敷の作庭を手がけています(実際にメインで作庭に携わったのは植治の弟子/番頭であり後の東京を代表する作庭家・岩城亘太郎とも)。建築の年代と照らし合わすと七代目がまだ健在だった時代。ただ七代目の書籍のリストには無いので、扇湖山荘と同じく岩城亘太郎かまたは七代目の後を継いだ九代目の作庭なのかもしれませんが、いずれにせよ昭和の戦前の貴重な庭園。

1927年(昭和2年)に建築されたこの近代和風建築、当初の施主の後は財界人とも多くの繋がりのあった弁護士・佐生英吉氏へと所有が移りました。店名の由来となっているのはこの方。
そして時は流れ、2010年代に古民家レストランとして開店。その庭園を眺めながらお食事を堪能することができます。

庭園について(※なお、2026年現在は庭園は室内から眺めるのみ。こちらではかつて歩けた時代のものも紹介します)。
敷地自体が緩やかな芝生の斜面になっていて、その上部に主屋が建つ。その斜面を下った先には池と“流れ”、そして鎌倉らしいいきなり絶壁!な山の斜面に滝石組が組まれているのが見られる。おそらく以前は山からこの滝石組を通じて、この流れに水も流れていたんだろう。庭園の奥からは『鶴岡八幡宮』の西側にある鶯谷山の眺望も。小川治兵衛が手掛けた庭園で言うと、京都・亀岡の『楽々荘』の庭園に近い印象を受けます。

そのロケーションから、常に混み合っている鎌倉の中ではゆったりできる穴場レストラン…!行楽シーズンは予約で満席になる日も多いようなので、来店には早めの予約がオススメ。庭園や近代和風建築好きな方もぜひどうぞ。

(2021年8月、2026年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR横須賀線 鎌倉駅より徒歩9分
最寄りバス停は「若宮大路」バス停 徒歩6分

〒248-0011 神奈川県鎌倉市扇ガ谷1丁目11-1 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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