松尾芭蕉が『嵯峨日記』を記した地でもある、芭蕉の高弟・向井去来の営んだ草庵。日本三大俳諧道場の一つ。
落柿舎について
「落柿舎」(らくししゃ)は国の重要伝統的建造物群保存地区・嵯峨鳥居本の入り口に位置する松尾芭蕉ゆかりの史跡で、周辺には『常寂光寺』や『祇王寺』などがあります。日本三大俳諧道場の一つ。
2019年夏に初めて訪れました!敷地内にはいわゆる“庭園”って感じのものはないのですが、他の日本三大俳諧道場『鴨立庵』がすごく良かったし、他の松尾芭蕉ゆかりの草庵も掲載しているのでこちらも紹介します。
この落柿舎は松尾芭蕉の高弟である江戸時代・元禄文化の頃の俳人・向井去来(むかいきょらい)が居住し営んだ草庵で、松尾芭蕉も3度訪れ、そのうち元禄4年に訪れた際には一週間ほど滞在し『嵯峨日記』を記しました。なお落柿舎という名前の由来は、この草庵の庭にあった約40本の柿の木から一夜にして柿が全て落ちたことから名付けられたそう。現在残る茅葺の落柿舎は江戸時代中期に井上重厚により再建されたもので、国登録有形文化財となっています。
現在敷地内には落柿舎のほかに、同じく茅葺屋根の落柿舎次庵や藤棚(この辺の植栽や次庵の前の小さな石庭を見ていると庭園的な要素も勿論ある)、そして松尾芭蕉や向井去来をはじめとする多くの俳人の句碑が立ちます。
古いものでは去来による『柿主や 梢はちかき あらし山』の句碑は現在の落柿舎と同時期、1770年代に建立された“洛中一古い”とされる句碑。また明治天皇の皇后・昭憲皇太后による句碑も。あと訪れた時には気付いてなかったけどこの草庵の向こう側には五山送り火の“鳥居形”が眺められるロケーション!また嵯峨野を訪れる際には立ち寄りたい場所。
(2019年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR山陰本線 嵯峨嵐山駅より徒歩約15分
嵐電嵐山本線 嵐山駅より徒歩約20分
阪急嵐山線 嵐山駅より徒歩25分
最寄バス停は「嵯峨小学校前」バス停 徒歩約10分
〒616-8391 京都府京都市右京区嵯峨小倉山緋明神町20 MAP