岡田家

Okada Garden, Nishijin, Kyoto

京都・西陣の中心地“千両ヶ辻”で特別公開。150年以上の歴史ある西陣の織物問屋の京町家に作庭された、通常非公開の苔むした坪庭。

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

岡田家について

【通常非公開/「千両ヶ辻」で特別公開】
「株式会社岡田」(かぶしきがいしゃおかだ)は西陣織の街として栄えた京都・西陣の織物問屋。その社屋の奥に築100年以上のお座敷と坪庭が残ります。

京都・西陣エリアの南東部、今出川通りから大宮通り(大宮今出川〜大宮中立売)は織物問屋街として特に栄え、江戸時代以降“千両ヶ辻”と呼ばれました。(1日に千両もの経済が動いたということに由来)
その千両ヶ辻で例年秋分の日(9月23日)に行われているのが『西陣・伝統文化祭「千両ヶ辻」』。このイベントではこの日に限り公開される京町家も。

そんな「千両ヶ辻」のスピンオフイベントが2024年3月開催の「千両ヶ辻ひなまつり」、その日に特別公開された町家(お庭)の一つが「株式会社岡田」さん。京都市景観重要建造物『西陣くらしの美術館 冨田屋』さんの並びにあります。

現役の織物問屋として、道から見える外観こそコンクリート造の(といっても現代から見るとレトロな)建築ですが、そのオフィス棟の奥に築150年以上、明治時代に建築された京町家の一部が残ります。

写真家・水野克比古さんの京都の坪庭の本でも「岡田家」のお庭として紹介されている坪庭。近隣の他の坪庭と同じように苔むしたお庭は、お庭のサイズに対して大きな春日灯籠(京都の銘石・鞍馬石による灯籠)と、大きな庭石の上に配された手水鉢、そして中央にまるい「伽藍石」が配されている露地風のお庭。
手前の土が削られて飛び石が高く見えているのは「排水のため」など実用的な理由だろうけれど、その緩やかな曲線がまた一つのデザイン的な魅力…!

以前の千両ヶ辻ではこの坪庭を背景にした演奏会もあったものの、公開されるのは久しぶり(コロナ禍以降では初)だったとか。また秋の千両ヶ辻で公開された際はそのお庭チェックしてみて。

(2024年3月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

京都市営地下鉄烏丸線 今出川駅より徒歩15分
最寄りバス停は「堀川今出川」「大宮中立売」「今出川大宮」バス停 下車徒歩5分

〒602-8226 京都府京都市上京区石薬師町 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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