「哲学の道」からも望める皇族ゆかりの寺院に、七代目小川治兵衛・植治の作庭した借景の美しい庭園。
光雲寺庭園について
【通常非公開?】
「光雲寺」(こううんじ)は「哲学の道」からも本堂の姿が眺められる南禅寺派の寺院で、南禅寺の北にあることから?「南禅寺北ノ坊」とも呼ばれるそう。「南禅寺禅センター」として座禅会の会場になっています。
鎌倉時代に創建した後、江戸時代初期に後水尾天皇により現在地に移され再興。江戸幕府2代将軍・徳川秀忠の娘であり後水尾天皇の中宮である「東福院門」や皇族・元久邇宮家の菩提寺という、皇族ゆかりの寺院。
2018年秋の「京都非公開文化財特別公開」で初めて鑑賞。本堂の前にも枯山水庭園とこじんまりした池泉庭園があるのですが、書院から眺められる「光雲寺庭園」が7代目小川治兵衛(植治)により作庭されたもの。昭和初期に手掛けられた庭園は京都市指定名勝となっています。
植治の数多く手掛けた南禅寺界隈の庭園と同様に、東山を借景として池泉は琵琶湖疏水から水を引いている池泉回遊式庭園(現在の拝観では回遊はできず眺めるのみ)。これもまた美しい庭園だったのですが、境内撮影禁止だったので参考までにパンフレットのものを引用…。
これまで「哲学の道」を歩きながら、なんか上から池泉式の庭園が見えるなーと思っていたのですが、それがこの光雲寺の庭園だった――。ただし実際に上部から見える庭園が上記の「光雲寺庭園」という訳ではなく、光雲寺の境内にある高級宿泊施設『葵 哲学の道/看月亭・閑雲庵』の庭園のようです。看月亭の庭園も小川治兵衛の手掛けたものだそうですが――試しに3ヶ月後の宿泊料金を検索したら8万円!自分のようなへぼリーマンには手が出ない…(;´д`)
「光雲寺」は今回は特別公開であり且つ撮影も禁止でしたが、以前はほぼ常時公開で撮影可能な時代もあったようです。公式サイトも今風のサイトに昨年リニューアルされたばかり。今後も通り掛かってチェックしてみよう。
(2018年11月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)