
名古屋の伝統的な古い町並み“文化のみち”に佇む隠れ家カフェ。旧・料亭の面影を感じられる茶室と庭園を眺めながら喫茶とスイーツを…
桂寿庵(旧料亭 菊本)庭園について
「桂寿庵」(けいじゅあん)は愛知県名古屋市のシンボル『名古屋城』の東に位置するお屋敷街「文化のみち」の一角にあるカフェ・喫茶店。旧・料亭『菊本』の庭園の一部とお茶室が残り、庭園を眺めながらお茶やお食事ができます。
「文化のみち」について。名古屋城の東部にはかつて江戸時代には中級武士による武家屋敷街が広がり、明治維新後にはその町割りを残しながら近代産業の起業家や陶磁器の販売/輸出を営む陶磁器商が集い・住む町へと変化/成長を遂げました。
幸運にも戦災被害を逃れたこの一帯は現在の名古屋市の町並み保存地区『白壁・主税・橦木町並み保存地区』に指定。武家屋敷時代の面影を残す塀から近代のレトロ建築が数多く残り、あわせて『徳川園』(徳川美術館)に至るまでの約3kmの道が市民により「文化のみち」と呼ばれるようになりました。
ここで紹介するカフェ「桂寿庵」は公開屋敷や旧邸の多いエリアからはやや東側、『名古屋陶磁器会館』と『徳川園』の間に位置します。事前に写真で見ていた、瓦葺の和風の門の雰囲気からいわゆる一般的な古民家カフェ…かと思いきや。地図通りに訪れて現れたのはごく普通の大きなマンション。
そのマンションの駐車場の片隅に暖簾のかかったその門があり、その先に茶室と日本庭園、そしてカフェがあります。店舗そのものはマンションの一階にある。けど表の駐車場からは見えない。あまり体感したことのない、変わった構造の…まさに「隠れ家」的なカフェ…。
カフェの前に広がる庭園はかつてこの地に存在した料亭『菊本』の庭園の一部で、お茶室も元はその料亭にあったもの。それぞれいつ頃のものかは現段階では不明なのですが、お茶室前の灯籠や伽藍石の雰囲気、また「白壁」エリアに実業家が集った歴史…などから考えると近代〜昭和時代初期のものでしょうか。
そんな“純和風”な庭園とはまた異なる、モダンとレトロが同居した店内…でも洋風な雰囲気の中にもかつての料亭の木材や鬼瓦、駕籠などが!
そして甘いもののメニューはシフォンケーキやかき氷、和のぜんざいなど豊富。名古屋の隠れ家的カフェ、お近くの方も観光の方もぜひ足を伸ばしてみて。
(2025年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
名鉄瀬戸線 森下駅より徒歩15分
名古屋市営地下鉄桜通線 車通駅・高岳駅より徒歩20分
名古屋駅・栄より路線バス(基幹バス)「山口町」バス停下車 徒歩5分
〒461-0025 愛知県名古屋市東区東区徳川1丁目829-1 パピヨン徳川南茶室 MAP
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