寿徳寺庭園

Jutoku-ji Temple Garden, Sendai, Miyagi

伊達政宗により創建された寺院に江戸時代中期より残る池泉回遊式庭園。円形が特徴的な山門も仙台市文化財。

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

壽徳寺庭園について

「寶珠山壽徳寺」(ほうじゅさんじゅとくじ)は伊達政宗が父・伊達輝宗を開基として創建した寺院。江戸時代前夜、1601年に政宗が岩出山から仙台城へと移った際にともに移転し今日に至ります。江戸時代中期に作庭された庭園が“宮城県の古庭園”に指定(選定?)されているほか、御本尊の釈迦如来坐像が仙台市指定文化財、江戸時代より残る薬医門形式(円窓風が特徴的)の山門が仙台市登録文化財となっています。

元の思いつきは熊本市の熊本藩主・細川家ゆかりの庭園の時と似てるのですが、『有力大名だった伊達家のゆかりの庭園、もっと地元・仙台にあってもいいはず』。実際これまでも仙台市内では『良覚院跡庭園』『輪王寺庭園』などに訪れているのだけど――これまで20回ぐらいは仙台に訪れてる中でそういえばあんまり寺町とか系を巡ってないなあと思って。
その中で一般社団法人宮城県造園建設業協会さんのサイトで知ったのがこのと庭園。『輪王寺庭園』のある北山五山からも比較的近く、周囲には伊達政宗の葬儀が行われ“伊達政宗灰塚”の残る大願寺など多くの寺院がある地域。

説明は宮城県造園建設業協会さんの情報を一部参考にさせていただきながら。まず山門以外の伽藍は比較的新しい。昭和の中頃に火災に遭った以降、現在の本堂や庫裏などの建造物は昭和59年に再建されたものとのこと。庭園も江戸時代中期の作庭――と言うものの割と新しく(きれいに)整備されているので、現代になってからの改修などは経ているのかなと思います。

冒頭の写真は書院?の正面の観賞ポイントからのもので、燃えるような赤い葉を付けていた木がとてもアクセントになっていた――ノムラモミジだったかな?当初は鑑賞式庭園として設計されたもののようなのですが、現在は池の周辺を回遊しながら楽しめる庭園になっています。
仙台の中心部から少し外れてるとはいえ、視界に現代風のマンションや家屋が入ってこず――こんな庭園あったんだ!という驚き。この後調子乗ってこの寺町を色々散策しました。他のお寺さんも後日紹介予定!

(2019年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR仙山線 東北福祉大前駅より徒歩6分
JR仙台駅より路線バス「子平町・壽徳寺前」バス停下車 徒歩1分

〒981-0943 宮城県仙台市青葉区国見1丁目15-1 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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