出雲大社神苑

Izumo Taisha Shrine Garden, Izumo, Shimane

言わずと知れた“縁結びの神様”で日本を代表する神社の一つ。国宝本殿へと至る“出雲大社の松並木”や神苑は近代に造園されたランドスケープ。

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出雲大社神苑について

「出雲大社」(いずもたいしゃ)は“縁結びの神様”としても有名な日本を代表する神社。江戸時代に建立された国宝の本殿を中心に、社殿21棟が国指定重要文化財となるなど多くの文化財を有します。また神苑は大正時代~昭和時代初期に掛けて10年以上の歳月を掛けて近代に造園されたもので、神苑の中央を通る「出雲大社の松並木」は出雲市指定文化財(史跡)。

古事記や日本書紀にも記され、古代に創建され信仰されてきた出雲大社(かつては『杵築大社』と呼ばれました)。現在見られる境内のうち、国宝の本殿は江戸時代中期の建築で、それを囲む国指定重要文化財の銅の鳥居/楼門/八足門/廻廊は更に早く江戸時代初期の1667年(寛文7年)の建築とされます。

そんな歴史的な神社ですが、勢溜の大鳥居から長く続く参道~松並木~神苑が整えられたのは約100年前の近代と、神社の長い歴史の中では比較的新しい。明治時代までは水田が広がり、芝居小屋・旅館・警察が立ち並んでいた所から「ふさわしい神域の景観」とする気運が高まり、1923年(大正12年)から10年以上の時間を掛けて神苑~松並木が整備されました。

参道の松並木280本を寄進したのは、奥出雲出身で北九州の鉱山・金山開発で成功した実業家・小林徳一郎。旧・大社駅から最初にくぐる大鳥居『出雲大社宇迦橋大鳥居』(国登録有形文化財)もこの方個人が寄進されたもの。

三の鳥居の前に広がる池泉回遊式庭園は清めの池である“浄の池”。弥山を借景として初夏にはカキツバタや菖蒲の花を咲かせ景色を彩ります。
三の鳥居を越えた先にある松並木を挟んで、両側にあるのがそれぞれ“東神苑”“西神苑”。和風庭園のような意匠はなく開放的な広場空間になっていますが、西神苑に置かれたうさぎさんの彫刻が一般の観光客/参拝客には大人気!

神苑エリアとはまた異なる場所ですが、神楽殿の並びにある“鏡の池”も池泉庭園的な空間。京都や関東とも異なる仕立て方のマツが存在感を放ちます。日本の代表的な神社のランドスケープも楽しんで。

(2022年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

一畑電車大社線 出雲大社前駅より徒歩10分強
JR出雲市駅より路線バス「正門前(出雲大社)」バス停下車 徒歩5分
JR出雲市駅より約8km(駅にレンタサイクルあり)

〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東195 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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