チルでウェルビーイングでアーバンな都市公園へのリニューアルが進む“SUNSET BEACH PARK INAGE”の日本庭園と茶室“海星庵”。
SUNSET BEACH PARK INAGE 稲毛海浜公園 日本庭園について
「稲毛海浜公園」(いなげかいひんこうえん)は1977年(昭和52年)に開園した都市公園。東西約3kmにも及ぶ広大な園内の西部、『稲毛記念館』の周囲に茶室“海星庵”を中心とした池泉回遊式の日本庭園があります。
同じ稲毛区でも先に紹介した『千葉市ゆかりの家・いなげ』、『千葉市民ギャラリー・いなげ(旧神谷伝兵衛稲毛別荘)』からは東京湾へ向かって直線で約3km。この2箇所とあわせて2022年5月に初めて訪れました。
明治時代中期の1888年に千葉県初の海水浴場が開かれて以降、東京からの鉄道での利便性もあり保養地・別荘地として人気を博した稲毛。かつては前述の2施設のある東京湾岸道路のあたりまでが海岸線でした。
しかし昭和の戦後の度経済成長期に東京湾の大規模な埋立に稲毛海岸の砂浜は消失。その自然環境を取り戻すことを目的に人工的に造園されたのが現在の稲毛海岸&この稲毛海浜公園。
開園から40年経過した現在では元からあったような自然が感じられる公園になっていて、千葉市民によって植樹されたクロマツによる“磯の松原”は日本白砂青松100選にも選定。
年代を追うごとに野外音楽堂、稲毛民間航空記念館、プール施設、運動施設(日韓ワールドカップのアイルランド代表のキャンプ地にも)、三陽メディアフラワーミュージアム(千葉市花の美術館)等が開設される中で、比較的初期の1984年(昭和59年)に開館したのが稲毛記念館。
公園内では複合施設的な立ち位置の『稲毛記念館』では稲毛の歴史に関する展示のほか、講演会・打ち合わせやイベント等が可能な各部屋を備えるほか、東京湾を一望できる展望室があります。
記念館の脇にある日本庭園は記念館と同時に作庭されたもの(茶室『海星庵』は1995年とちょっと後に建築されたので、露地庭園は後から加えられたもの)。マツが多く植樹され、海の景を再現するための洲浜を取り入れた日本庭園という点は海浜幕張の『見浜園』と近い作風。
近年は“東京から近い砂浜”を強みとして、指定管理者:ワールドパーク社の下で『SUNSET BEACH PARK INAGE』と題した大規模リニューアルプロジェクトが進行中。そのキャッチフレーズは《チル・寛ぎ・サスティナブル・ウエルビーイングをテーマとしたユニークアーバンパーク》!2021年にはグランピング施設『small planet CAMP&GRILL』もオープン。テントサウナも…。
休日だったこの日、割と多くの人が日本庭園を歩いていたし写真も撮られていた。直感的に「歩きたくなる・写真を撮りたくなる」場だと思われているのだから、この日本庭園もチルや寛ぎ、ウェルビーイングに結びつけばいいなぁ。いかんせんなんの説明もない(し、昭和の庭園なので庭園のプロ的には価値はさほど高くないと思っている可能性はある)。
植物やランドスケープが好きな方はこの日本庭園だけじゃなく、公園東部の『千葉市花の美術館』や“浜の池”一帯もぜひチェックしてみて!
(2022年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR京葉線 稲毛海岸駅より徒歩20分
稲毛海岸駅・稲毛駅より路線バス「高浜南団地」バス停下車 徒歩5分
〒261-0003 千葉県千葉市美浜区高浜7丁目2-3 MAP