“井戸”から始まったモダンなレストラン群の苔むしたお庭。山下雅弘庭園工房作庭。名和晃平/杉本博司/鈴木ヒラク等、現代美術家の作品と共にするイベントも。
IDO KYOTO(IDOCHA KYOTO / KOKE)について
「IDO KYOTO」(イド京都/いどきょうと)は京都市の中心部・烏丸御池の駅から程近く、京都の老舗の多くが軒を連ねる南北の通り・室町通にあるイノベーティブなレストランが集う商業施設。苔むした“井戸”が中心のお庭は京都の庭師・山下雅弘(山下雅弘庭園工房)の作庭。
茶道のことば『一座建立』をコンセプトに、2021年に竣工したIDO KYOTO。神戸の高級レストラン「Ca sento(カセント)」のオーナーシェフ・福本伸也さん監修の下で、カセントでの修行を経て独立されたシェフ・中村有作さんによる「KOKE」、JR⻄日本のTwilight Express 瑞風の料理監修をされたシェフ・竹中厚志さんによる「しろ」、現在は不定期で食と現代アートを愉しむイベントや茶寮が開かれる「IDOCHA KYOTO」が営業。
ちなみに素敵なお庭のある京町家宿として以前紹介した『四季々々しんら』のすぐお向かいです。このブラック基調の現代的な建物の奥に苔むした素敵なお庭があるなんてずっと気づいていなかった…!
「IDO」とアルファベットにすると記号的だけれど、その名の通り京都の軟水が湧く「井戸」がこの施設の中心(コア)。お庭の植物にとっても命の水であり、各レストランや茶房でもすべてこの井戸水が料理にも用いられているそう。
このIDO KYOTOで2023年から開催されている、現代美術家のアートと、作品からインスパイアされた食を楽しむイベントが『究極の遊び』。これまで、名和晃平、杉本博司、須田悦弘…さんと、そうそうたるアーティストが参加!!!本ページでは2024年10月に行われた第五回、鈴木ヒラクさんの作品『内臓から宙(そら)を見る』を紹介。
お庭について。現代的な建物の細いアプローチの先に突如現れる緑の空間――アプローチ側から見ると苔むした姿やモミジが京都らしさを感じる一方で、実は奥にはシェフの出身地の沖縄で見られる樹木も植栽されているという京都meets沖縄なお庭。その沖縄の植物はレストランの食材としても利用されることも。
作庭を手掛けられている山下雅弘さんはmina perhonen・皆川明さんディレクションの京町家宿『京の温所 釜座二条』のお庭を過去に紹介した庭師さん。実はIDO KYOTOとその京町家は近い。
また、井戸の中や苔や自然石の上に配されている「はじまりの石」「水辺の石」という彫刻作品は彫刻家・冨長敦也さんによる作品。
その他、建築やインテリアの設計/施工に参画されたプロジェクトメンバーの一覧は公式サイトに掲載されています。美食な方はもちろん、現代アート好きな方は今後のイベントをインスタからチェックして。
(2024年10月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
京都市営地下鉄烏丸線・東西線 烏丸御池駅より徒歩4分
最寄りバス停は「新町御池」「烏丸御池」バス停 下車徒歩3分
〒604-0021 京都府京都市中京区室町通二条下ル蛸薬師町287 MAP