“海外日本庭園専門誌の日本庭園ランキング”の発祥の庭園は、大正天皇が崩御され昭和天皇が皇位継承した“昭和発祥の地”。
葉山しおさい公園(葉山御用邸付属邸跡地)について
「葉山しおさい公園」(はやましおさいこうえん)は天皇・皇族の別荘『葉山御用邸』の一部(付属邸跡地)に昭和年代に開園した公園。池泉回遊式の日本庭園や茶室“一景庵”“潮見亭”、相模湾を一望できる松林の散策路、昭和天皇や上皇陛下ゆかりの品も展示される『葉山しおさい博物館』があります。また大正天皇崩御・昭和天皇皇位継承の地として葉山町指定史跡(文化財)。『神奈川県立近代美術館 葉山』(高松宮家別邸跡)に隣接し連絡口もあります。
その歴史は明治時代の1894年(明治27年)、近代のお雇い外国人でドイツの医学者:エルヴィン・フォン・ベルツ博士の勧めにより、比較的温暖で風光明媚な葉山の地に『葉山御用邸』を着工。若かりし嘉仁親王(後の大正天皇)の保養地として用いられ、1926年(大正15年)の最期もこの地で迎えられました。
公園としての開園は1987年(昭和62年)。その日本庭園は旧御用邸付属邸のおもむきを残したもので、博物館前に広がる池泉庭園は三ヶ岡山の借景が壮大。池泉へと至る小川を進んでいくと“噴井の滝”があります。また訪れた5月下旬には園路のサツキの花が一斉に咲きほこり美しかった。
クロマツの松林の散策路の先にあるパーゴラテラスからは一色海岸と湘南の海を目の前に望むことができ、そして天気が良い日は富士山や伊豆半島、大島まで一望できるそう。そして皇室ゆかりの地に開かれた公園ということで、園内の博物館では昭和天皇が御下賜された生物の標本も展示されています(メインのテーマは「相模湾の海洋生物」)。
この「歴史や由緒・格式もあり、日本庭園としても美しくクオリティが高い」葉山しおさい公園が、『日本庭園としての評価がされていなかった』ことから誕生したのが、今や日本の方々にもお馴染みの『海外日本庭園専門誌の日本庭園ランキング』(Shiosai Project)。近年はランク外だけど初期は毎年名を連ねていました。
現在では日本国内でも最も影響力のある“日本庭園の評価機関”にもなっている『海外日本庭園専門誌の日本庭園ランキング』の発祥の庭園、ぜひ訪れてみて。
(2018年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR横須賀線 逗子駅/京急逗子線 逗子・葉山駅より路線バス「一色海岸」バス停下車 徒歩1分
JR逗子駅/京急 逗子・葉山駅より約5km(ググると商店街にレンタサイクル店あり?)
〒240-0111 神奈川県三浦郡葉山町一色2123-1 MAP