築300年の京町家をリノベーションした茶寮“Zen Cafe”やギャラリーの枯山水庭園は、植藤の手掛けた“天戸ノ庭”。
然花抄院庭園について
「然花抄院」(ぜんかしょういん)は大正時代創業のカステラ(カステーラ)の老舗・長崎堂が2009年に立ち上げた新ブランド。この室町本店は京都の老舗の多くが軒を連ねる南北の通り・室町通沿いにあった築300年、江戸時代中期の京町家をリニューアルした店舗で、ショップのみならずカフェ“茶寮 Zen Cafe”、ギャラリーSUGATAを併設。
そして中庭の枯山水庭園は京都『瑠璃光院』の作庭を手掛けた佐野藤右衛門率いる植藤造園により手掛けられています。
この店舗を知ったきっかけは元はと言うと『京都レストランウインタースペシャル2020』。そのタイミングでは行けなかったけどこの春ずっと行きたいなあと思っていたカフェでした。(…でもこのギャラリーは以前何かのアートイベントで来た記憶がすごくあるんだよな…KYOTOGRAPHIEかな?)
「長崎堂」は大正時代の1919年に大阪で創業したカステラの老舗で、創業者・荒木源四郎は三菱造船長崎造船所であのグラバーの息子・倉場富三郎に薫陶を受けていたそう。
現代表・荒木貴史さんによって2000年代に新ブランド『黒船』とこの『然花抄院』(ZEN KASHOIN)が立ち上げられました。
店構えからしてとても大きなこの京町家は元禄13年に建築されたもの。元は呉服店だったそうです(なお同じ室町通沿いの近くには三井の京本店の跡も)。店舗内はリノベーションされていますが、古い土蔵は貸しスペースとして利用することができ、そしてギャラリーに向かう開放的なトオリニワにはかつて京都市電で使われていた敷石が敷き詰められています。
中庭の枯山水庭園は植藤造園により2018年に改修された“天戸ノ庭”。江戸時代から残る井戸はそのまま活かしながら、苔と白砂が美しい庭園。シダレザクラの葉が手前にかかっているので、春には枝垂れとの組み合わせが美しいんだろうな〜。
そんな枯山水庭園を眺めながら、カフェではこの建物内にある工房で毎日作られているお菓子を味わえます。なお厳選されたカステラとお茶のセット“茶庭ノ膳”は平日だったけど売り切れ…!またチャレンジしてみよう。
なお東京・渋谷ヒカリエにも店舗があります。“茶庭”の文字が気になる…ヒカリエ、8Fはめちゃくちゃ行ってたけど5Fをあまり意識したことなかったなー…今度東京訪れた時に覗いてみたい!
(2020年6月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
京都市営地下鉄烏丸線・東西線 烏丸御池駅より徒歩7分
京都市営地下鉄東西線 二条城前駅より徒歩6分
最寄りバス停は「新町御池」バス停 徒歩4分
〒604-0021 京都府京都市中京区室町通二条下ル蛸薬師町271-1 MAP