
寛永寺庭園をルーツとし、春・秋期間に限定公開される日本最大の博物館の日本庭園。小堀遠州の茶室も。
東京国立博物館庭園について
【期間限定公開】
トーハクこと「東京国立博物館」(とうきょうこくりつはくぶつかん)は明治時代に創設された日本で最古・最大の博物館。国宝や国重要文化財を数多く含む文化財を多く所蔵するほか、片山東熊設計による明治時代の洋風建築「表慶館」、昭和初期の近代建築である本館「旧東京帝室博物館本館」、そして「旧因州池田屋敷表門」など複数の建造物も国指定重要文化財となっています。ちなみに現代建築「法隆寺宝物館」は谷口吉生さん設計。
本館の裏には池泉回遊式の日本庭園があり、例年春と秋のみ期間限定で開放されます。春は桜の見頃を挟んだ3月中旬〜5月中旬、秋は紅葉期を挟んだ10月下旬〜12月下旬。これまで秋に2度訪れていましたが、2019年春に初めて春期にも散策!(が、更新しているのは秋の庭園開放が始まった時期という…)
旧『寛永寺本坊』の庭園をルーツに持つとされる池泉回遊式庭園のほとりには5棟の歴史的和風建築が点在しています。小堀遠州作の茶室「転合庵」をはじめとして、江戸時代に豪商・河村瑞賢により造営され近代には『三渓園』の原三渓、小田原や埼玉・新座に旧宅の庭園が残る“電力王”松永安左エ門が所有していた「春草廬」、元は『興福寺大乗院』にあり近代に木村清兵衛により修復された金森宗和好みの「六窓庵」といった茶室。
また京都御所内の現在『九条池』の周辺にあった公家・九条家の館の遺構である「九条館」、そして画家・円山応挙がかつて滞在したという「応挙館」。庭園開放時の茶室の内部見学はできませんが、有料で茶会を開くことは可能だそうなので、詳しくはトーハクの公式サイトを!
そのほか庭園内には江戸幕府5代目将軍・徳川綱吉が奈良・法隆寺に奉納したという五重塔などの石造物なども点在。そして毎回(これまで訪れた限りは)庭園内にはコーヒースタンドが出店しています。トーハクに所蔵されている膨大な作品を見る合間の息抜きとしての散策もオススメ!
(2016年11月、2017年11月、2019年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)