モネの“睡蓮”や“最後の晩餐”、“鳥獣戯画”…安藤忠雄建築の中で世界の名画が楽しめる“世界で初めての絵画庭園”。
京都府立陶板名画の庭について
「京都府立陶板名画の庭」(きょうとふりつとうばんめいがのにわ)は建築家・安藤忠雄の設計により完成した屋外美術館で“世界で初めての絵画庭園”。なので安藤忠雄作庭作品。地下鉄・北山駅の3番出口を出てすぐ。京都市府立植物園に隣接していてセット入場券もあります。
絵画庭園…京都だからってなんでも庭園ってつけりゃいいってもんじゃないぞ…と思ってしまうネーミングですが、先日初めて行ってここヤバイなって思った。安藤忠雄建築とクロード・モネ『睡蓮・朝』、レオナルドダヴィンチ『最後の晩餐』、そして『鳥獣人物戯画』の甲巻・乙巻などなどの名画がガッツリ楽しめて100円…!
展示されている陶板画とは。原画を撮影したポジフィルムを元に陶製の板に転写したもので、陶器という性質上、変色や腐食も起こらず耐久性も優れている手法(技術)。その手法により再現されたものでは代表的なところでは大塚国際美術館に1,000以上の陶板名画が展示。この“陶板名画の庭”も大塚国際美術館と同じ大塚オーミ陶業が制作に携わっています。
1990年に大阪・鶴見緑地で行われた『国際花と緑の博覧会』に出品されたミケランジェロ『最後の審判』など4点に加え、ルノアール『テラスにて』など4点を加えた合計8点の陶板画で1994年に開館。企画の発案は実業家/政治家・堺屋太一で陶板画の元の所有者・ダイコク電機の栢森新治氏より寄贈されました。
当然原画ではなく“写し”ではありますが、原寸大またはそれ以上のサイズで再現されているのでとても見ごたえがある。特に鳥獣戯画!台湾の『清明上河図』で描かれている風景も日本庭園と通ずるものがあってとても興味深い。
そしてモネの“睡蓮・朝”も水面の中に埋め込まれていたりと滝の音が聞こえる屋外・建築の中で見るのも興味深い。作品のために作られた『地中美術館』のプロトタイプみたいな。
数年前のデータだと有料入場者数が2万人強なので、正直あまり認知度が高いとは言えない感じ…これで100円は破格(もっとポテンシャルある場だと思う)。季節にはビアガーデンとかやってるみたいだしそういう時にも訪れたいな。建築好きの旅行者にもぜひ立ち寄ってみてほしい場所!
(2020年6月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
京都市営地下鉄烏丸線 北山駅より徒歩1分
最寄りバス停は「北山駅前」バス停 徒歩1分
〒606-0823 京都市左京区下鴨半木町 (京都府立植物園北山門出口東隣) MAP