
浜松の新しい人気古民家風レストランは、大正時代に建築の蔵と苔の美しい庭園が舞台のスープ専門店。地元浜松の造園会社・庭政作庭。
すーぷらぼ / 庭政きらりについて
「すーぷらぼ」は静岡県浜松市の北部・浜名区(旧・浜北区)にある、タンシチューや日替わりのスープが人気のスープ専門店。その店舗は地元浜松の造園会社・庭政さんの展示場『庭政きらり』に移築された大正時代の蔵を活用したもので、建築の周りには苔むした庭園が広がります。(※庭園は自由に散策可)
近年ではお笑い芸人のEXIT・りんたろー。さん、そしてアーティスト・崎山蒼志さんを輩出した浜松市の旧・浜北区(旧・浜北市)。文字通り浜松市の北に位置する浜北は実は江戸時代からの歴史を持つ“植木の街”で、実は現代でも主産業の一つとして造園・植木業が挙げられるとか(近年は新東名高速の開通で工業の発展も著しい街ですが)。地元では“グルメストリート”と呼ばれる国道152号線沿いには植木の畑が多く並び造園業・植木屋が多く存在します。
…という説明は以前『百景園(浜北営農緑花木センター)』を紹介した際に記載した説明。この百景園や『万葉の森公園』も何気に立派できれいな庭園なのですが、近年人気を集めているお庭的なスポットがこの「すーぷらぼ」。京都で知り合った浜松出身の方から「お庭と言えば、こんなお店が最近できたんですよ」と教えてもらい…ここは知らない…てことで2025年初めて訪れました。
この店舗/庭園のある染地台というエリア(愛称:きらりタウン浜北)は2005年の浜松市の平成の大合併と前後して開発が進められたいわゆるニュータウン。(その昔は「きじやまグラウンド」なんて名前のグラウンドがある位、野鳥の住み着く雑木林に囲まれたエリアでした)
そんなニュータウンなので、古く歴史的な建物や庭園がある空間ではない、のですが…まるで本当に昔からあるみたい!?な雰囲気をかもすのが「すーぷらぼ」の蔵とお庭。
元々このお庭は浜松市に1979年(昭和54年)に創業した造園会社「庭政」さんの自社の展示場『庭政きらり』として作庭されたもの。「すーぷらぼ」さんがこの蔵に移転開業したのは2023年12月と最近のことですが、庭園自体は作庭から10年以上経っており、むしろ苔や大正時代の蔵の雰囲気と相まって“もっと昔からあるみたい…”な空間となっています。「展示場」という性質から様々な石灯籠や庭石、遠州のチャート石での石積みや石組を楽しめるのも楽しい!(このエリアでは石人像も珍しい)
先述の蔵が「すーぷらぼ」の店舗として活用されている(※満席の場合はお庭の席も案内いただけます)ほか、店内ではガーデニングに関するアイテム/工芸品も展示/販売されています。
週末の早めの時間に訪れたのですが、早々に駐車場はいっぱいになりひっきりなしに人が訪れる人気ぶり(中には県外ナンバーも!)。そして老若男女の方がその庭園の風景を楽しみ、写真を撮っている姿を見ると、ちょっと前(10年前くらい)までの「日本庭園=渋い」的なイメージも変容してきているのかなぁとも感じます(その光景が京都ではなく浜北で見られるからこそ実感する)。車で浜松を訪れる際はぜひ立ち寄ってみて。
(2025年6月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR浜松駅/遠州鉄道 遠州小松駅より路線バス「染地台三丁目」バス停下車 徒歩1分/「内野台三丁目」バス停下車 徒歩8分
〒434-0046 静岡県浜松市浜名区染地台3丁目17-2 MAP
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