西南院庭園Sainanin Temple Garden, Koyasan, Wakayama

徳川家康より寄進された経蔵を背後にのぞむ、重森三玲が高野山で最初に作庭した庭園。

庭園ギャラリーGarden Photo Gallery

西南院庭園について

「西南院」(さいなんいん)は高野山真言宗の別格本山の寺院であり、大門にも近い高野山の宿坊。重森三玲により作庭された池泉式庭園(現在は水源が枯れてしまい枯池式)が残ります。

2019年夏、5年ぶりに高野山へ行きました!初めて訪れた前回は高野山開創1200年の年で、幾つかの宿坊で重森三玲作庭の庭園が特別公開されたのをきっかけに訪れたのですが、その時見たのは今回再訪した『正智院庭園』など特別公開のリストにあった場所だけ。
今回はそれ以外の庭園もいくつか当たってみることに…で、その一つがこの西南院さん。宿坊利用のほか、カフェ利用で庭園の拝観が可能でした!

まず西南院の歴史について。平安時代初期、弘法大師空海の高弟・真然大徳によって開かれました。高野山駅からバスで…って感じで行動する現代においてはちょっと境内の外れのような位置にありますが、かつての玄関口・大門からすぐ近くにあり、空海が高野山に入山して早い段階で開かれた格式の高い寺院。そのため鳥羽上皇の勅願寺と定められたり、太政大臣・関白などを務めた九条兼実の菩提寺でもあるとか。その後、江戸時代には大分・岡藩の中川氏をはじめ、岡山、淡路藩主などから信仰を集めたそう。

重森三玲による作庭の庭園はカフェ利用者向けの着席スペースから眺めることができます。元は書院前庭として作庭された池泉回遊式庭園。重森三玲は高野山の宿坊に多くの庭園を残されていますが、その中でもこの庭園が最初の作品。
ですがこの庭園が完成した後に火災に遭ったり、前述の通り現在は水源が枯れてしまったことで、説明として貼られていた写真と比べると割と作り変えられているようです。白砂を敷いて枯池式になっただけでなくなんとなく鶴島・亀島の印象も違う…?もしくは回遊式で以前はまた別の視点から見られたのかなあ…。

庭園の奥に見える朱色の経蔵は江戸時代、徳川家康より寄進されたもの。これも江戸時代に起きた火災が影響していた――と説明を受けた記憶がありますが(うろ覚え…)、その昭和の火災の際にこの経蔵は幸運にも難を逃れました!

そのようなこともあり伽藍は比較的新しい建造物が多いようで、ウェブサイトでは仏像の修復の模様なども発信されている。2019年には第一回の『西南院寺宝展』も開催。その発信内容やカフェがあるところとか、SNSに合いそうなお寺さんなんだけどなーと個人的には思ったり。またカフェと庭園を楽しみに立ち寄りたいお寺さん!

(2019年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

高野山ケーブル 高野山駅より路線バス「弁天前」バス停下車すぐ
金剛峯寺より徒歩約10分
高野山駅から上り坂を約4km

〒648-0287 和歌山県伊都郡高野町大字高野山249 MAP

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