茶洒 金田中

Sahsya Kanetanaka Garden, Omotesando, Tokyo

世界的な現代美術家・杉本博司/新素材研究所による現代アートな枯山水庭園が主役、東京の老舗料亭『金田中』の味が楽しめる表参道の和カフェ。

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茶洒 金田中について

「茶洒 金田中」(さーしゃ かねたなか)は東京の老舗料亭『金田中』が東京・表参道に2013年に開業した和カフェ。その店舗+枯山水庭園のデザインは現代美術家・杉本博司と氏の率いる新素材研究所により手がけられています。JCDデザインアワード2014金賞。

大正時代に開場した『新橋演舞場』、その並びに時を同じくして創業した老舗料亭『金田中』。かつては新橋花柳界の有力な御茶屋としても名前が挙げられ、料亭となって以降も政財界の方々や、横山大観など文化人にも愛され現代へと至ります。東京吉兆が解体された銀座・木挽町で健在の貴重な料亭建築でもあります。

そんな金田中さんが「金田中の味をお茶や菓子、軽食などでカジュアルに楽しめる」お店として2013年にオープンしたのが「茶洒 金田中」。それも金田中の店舗が集中する銀座エリアではなく若者も多い表参道駅のA1出口を出てすぐ、エンポリオ・アルマーニの日本での旗艦店が入居するoak omotesando(オーク表参道)の中。
店舗名になっている「茶洒」は、「お茶を洒脱に愉しむ処」という想いから付けられたそう。(尚カフェメニューだけでなくお食事/コース料理もあります)

店舗・メインダイニングの全面のガラス戸の前に広がるのが、世界的な現代芸術家・杉本博司さんがデザインの枯山水庭園。手前から苔庭、山脈や絶壁のように組まれた鉄平石、その奥に黒文字垣…とシンプルながら独特なデザインの作品。中央には鎌倉時代のものと言われる小さな石塔が置かれていて、その手前に“礼拝石”を意図した?平たい石が配されています。

のちに大規模な庭園『江之浦測候所』を作り上げる杉本さんの骨董趣味/デザイン性がぎゅっと詰まったお庭であり、新素材研究所・榊田倫之さんが《今回の我々の設計においてもっとも特徴的な空間の構成は、庭との関係である。庭と店内の関係は、舞台と観客席のように見立てられており(略)》と語る、このカフェ空間の主役でもある。

ちなみに、このオーク表参道のエントランスのデザインと天井から吊り下がったアート作品“究竟頂”は杉本博司/新素材研究所によるもので、この作品がこのオーク表参道の中心と意図されているそう。この作品を目の前にのぞむ茶洒金田中の個室には、杉本さんへの空間へのこだわりが色々と見られるそうなので、アート好きな方はぜひ利用してみて。

(2022年2月、2024年2月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線 表参道駅A1出口より徒歩1分
東京メトロ副都心線 明治神宮前駅より徒歩9分
JR山手線 原宿駅より徒歩14分

〒107-0061 東京都港区北青山3丁目6-1 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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