旧野﨑家住宅庭園Former Nozaki House Garden, Kurashiki, Okayama

10棟以上の建造物が国指定重要文化財。巨大な踏分石や3つの茶室も見所の、江戸時代末期の豪邸の枯山水庭園。

庭園ギャラリーGarden Photo Gallery

旧野﨑家住宅・野﨑家塩業歴史館について

「旧野﨑家住宅」(きゅうのざきけじゅうたく)は“ジーンズの聖地”倉敷市・児島のジーンズストリートにも面している約3,000坪の敷地面積を誇る江戸時代末期〜近代の豪邸。
格式の高い武家の館のような長屋門をはじめ、江戸末期に建てられた主屋、土蔵など10以上の建造物が国指定重要文化財となっており、それ以外にも庭園には3つの茶室を配します。数を書いているだけでもすごいし、良質な庭園が多い岡山県の中でも隠れた名庭園!

岡山⇒高松を結ぶ快速マリンライナーは色んな旅で10回以上は乗ってると思うけど、これまで児島で降りたことがなかった。この野﨑家が国重文&岡山県指定史跡ということで初めて訪れたのですが、ジーンズストリートの町並みもレトロな建物が多くてすごく良かった。

この野﨑家は江戸時代後期、野崎武左衛門の代に塩田開発・製塩業と新田開発で財を成し大庄屋となった家系。孫の野崎武吉郎は塩田地主として更に野崎家を発展させ明治時代に貴族院議員、野崎定次郎は衆議院議員を務めました。かつて野崎家が開拓した塩田の跡に現在の児島駅が建ちます。
そうした背景があり『野﨑家塩業歴史館』として展示室では製塩に関する歴史を学ぶこともできます。

芝生の前庭から表書院へ進むと、表書院の三方を囲む枯山水庭園があります。庭園も建造物と同じく江戸時代末期の嘉永年間に作庭されたものだそうで、こんな大きな踏分石初めて見たかも…ってぐらい大きな園路からもその権力者ぶりを感じられます。(使われている石材は主にこの児島の地のものだそう)
マツとサツキを中心にした植栽、春にはサツキの花がこの庭園を彩る。野崎家はジーンズストリート一帯よりも少し高台にあるのですが、築山の上にある茶室“観曙亭”からはきっとかつては海岸・塩田が眺められたのだろうなあ。

庭園を奥に進むと茶室“臨池亭”、そして裏千家の茶室『又隠』を写したという“容膝亭”があり、それらを結ぶ露地庭は苔むした庭園。飛び石だけでなくところどころに石や灯籠が置かれていてすごく面白い茶庭。これらの茶室は当時野崎家に出入りのあった速水流家元の指導によるものと伝えられています。

そして5つ連なる土蔵群をぐるっと回って一周、そこから更に展示館へ。本当に広い…!そして敷地内のところどころに置かれている人物の陶器、これはかつての当主の趣味なのかな。
2020年は5月末に岡山に訪れる予定があるので――サツキの花が咲いた姿も見に来たいなあ。ちなみに旧野崎家住宅の近くには、野崎武吉郎の代に建てた『野﨑家別邸迨暇堂』という国登録有形文化財の建造物も(⇒文化遺産オンライン)。現在は野崎家が設立したナイカイ塩業が所有し、時折イベントなどが行われている様子―いつかそちらも訪れてみたい。

(2019年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR瀬戸大橋線 児島駅より徒歩20分弱
児島駅より路線バス「野崎家旧宅前」下車 徒歩3分(※土日祝のみ運行)

〒711-0913 岡山県倉敷市児島味野1丁目11-19 MAP