杉本博司ギャラリー 時の回廊

Hiroshi Sugimoto Gallery: Time Corridors, Naoshima, Kagawa

2022年の瀬戸内国際芸術祭からアートの島“直島”に新たに誕生した現代美術家・杉本博司のギャラリー。硝子の茶室“聞鳥庵”や苔の坪庭も。

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杉本博司ギャラリー 時の回廊について

【要事前予約】
「杉本博司ギャラリー 時の回廊」(すぎもとひろしぎゃらりー:ときのかいろう)はアートの島・直島に2022年3月に新たにオープンした現代美術作家・杉本博司の個人ギャラリー。2020年〜2021年にかけて京都の『京都市京セラ美術館』の庭園に展示された硝子の茶室『聞鳥庵』も新たにこの地に移築されました。

個人的に2010年から毎回訪れている『瀬戸内国際芸術祭』…2022年会期に先駆けて公開がはじまった「杉本博司ギャラリー 時の回廊」、春会期でさっそく訪れました!

『ベネッセアートサイト直島』の中心地となるベネッセミュージアム〜ベネッセハウス一帯。安藤忠雄の建築を中心として、海沿いの自然を生かした園地には様々な現代アート作品が。
…って感じで元々『ベネッセハウス』として紹介してたものと写真が一部かぶりますが。そっちは蔡國強『文化大混浴 直島のためのプロジェクト』を中心に再構成し直す予定として、ここではギャラリー含めて“パーク棟”周辺のことを。

2006年に増築された『ベネッセハウス パーク』、その地下やラウンジを中心に多くの杉本博司作品が一堂に会した「時の回廊」。“華厳の滝”“カリブ海、ジャマイカ”のような初期の写真作品から、ラウンジに登場した2022年の最新作“三種の神樹”まで、まさに時・時代とともに杉本博司の世界観に没入できる空間。
直島の《家プロジェクト》として手掛けられた『護王神社』の模型も、京都市京セラ美術館の個展からこちらへ移ってきました。

ところで、10年前に一回だけベネッセハウス(パーク棟)に泊まったことがあって…その時に記したこのエントリはしばらくのあいだ『ベネッセハウス 一人』でググると最上位に表示され続けたのですが(笑)、それはさておき、その時にもこの地下空間で杉本博司の作品群を見た。それが発展・拡張したのがこのギャラリーで、その時に印象的だった坪庭『苔の観念』も健在。(展示目録では“観念の形003”と記載)

今回のオープンにあたり、杉本さんの集大成『江之浦測候所』の構築を手掛けた新素材研究所によってラウンジも改修(展示されたアート作品も全て杉本さん作品に)。直島が安住の地となったガラスの茶室“聞鳥庵”を近景に、瀬戸内海を借景として眺めながらお茶を一服いただくことができます。新感覚。

そしてパーク棟の前には開放的な園地が広がり、その中にはニキ・ド・サンファルによるポップでカラフルな作品が点在。直島のアート作品巡りの中で最も開放的な気持ちになれるエリアでもある。作品の写真は一部に留めてランドスケープの写真を中心に紹介しているので、ぜひ一度訪れてみて!

(2012年1月、2022年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

直島・宮浦港から3.6km(徒歩45分)
※レンタサイクルだと行きは上り坂
※ベネッセアートサイト行の島内周遊シャトルバスが無難

〒761-3110 香川県香川郡直島町積浦3418 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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