家プロジェクト“護王神社”

Go'o Shrine, Naoshima, Kagawa

“現代アートの島”直島で杉本博司が設計した神社建築。参道の石鳥居は直島唯一の香川県指定有形文化財。

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

杉本博司“護王神社”(Appropriate Proportion)について

「護王神社」(ごおうじんじゃ)は“現代アートの島”直島の本村地区に江戸時代から祀られている神社。その社殿(本殿)・石庭は2002年に芸術家・杉本博司が設計を手掛け改築されたもの。また神社への参道にある「八幡神社石造鳥居」は直島で唯一の香川県指定文化財(有形文化財・建造物)です。

直島に来たらだいたい訪れる場所の一つ…なんですが、2020年に『京都市京セラ美術館』で開催された《杉本博司 瑠璃の浄土》展で模型を見て「え、地下に石室なんてあったんだ…」と知って。改めて再訪。

ベネッセアートサイトで年間を通じて見られるアート作品の一つ『家プロジェクト』。ジェームズ・タレル、安藤忠雄、大竹伸朗、宮島達男、内藤礼ら有名アーティストにより空き家などが改修され、アート作品を見ることができます――が、その中で杉本博司の護王神社(『Appropriate Proportion』)は休館日がなく最も自由に見られる作品。

直島産の花崗岩でできた明神鳥居から丘に登ると八幡神社の本殿と護王神社があります。老朽化により建て替えられることになったこの社殿、目がいくのは拝殿から本殿へと至るガラスの階段なのですが、杉本博司さん本人の解説によると設計の中心は拝殿の足元の巨石。
瀬戸内の歴史ある石切場の一つ・万成山から運び出された24トンの巨石の地下には“古墳のような”石室があるそう。内部は非公開ですが山の中腹にその入口があります。

その周囲にある手水鉢に今回目が行った。『おおみやけ』『The Naoshima Plan“水”』の中庭で見たような奇石。直島で産出される石はこういう石が多いのかな。今後も訪れる毎にお参りする場所。

(2010年・2012年・2013年・2016年・2021月4月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

宮浦港より約2.5km(徒歩30分・レンタサイクルあり)
本村港より徒歩5分

〒761-3110 香川県香川郡直島町宮ノ浦820 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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