明治記念館庭園

Meiji Memorial Hall Garden, Minato-ku, Tokyo

明治天皇の仮御所の別殿として建てられた皇室建築。“旧赤坂仮皇居御会食所”として2020年東京都指定有形文化財に。

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明治記念館庭園について

「明治記念館」(めいじきねんかん)は『明治神宮』が所有・運営する結婚式場、宴会場。明治神宮外苑と赤坂御用地に挟まれた場所にあります。
2019年秋に友人の結婚式&披露宴で初めて訪れました。披露宴会場にもなっていた建造物が、2020年に『旧赤坂仮皇居御会食所(明治記念館本館)』として東京都指定有形文化財(建造物)に選ばれていました!

今回文化財指定された「明治記念館本館」は1881年(明治14年)に明治天皇の過ごした赤坂仮御所の迎賓施設(別殿)として建造。旧江戸城西の丸に皇居が完成すると、この仮御所は伊藤博文に下賜されました。
その後大正時代に伊藤博文から明治神宮奉賛会に寄贈され現在地に移築、その時『憲法記念館』という名称に。結婚式場として用いられるようになったのは戦後の1947年からで、結婚式として開館70年を経過した2018年には挙式21万組に至ったそう。

披露宴の会場だった“金鶏の間”。これは明治時代には大日本帝国憲法・皇室典範に関する御前会議(審議)の舞台となった由緒ある部屋。金鶏の壁画、シャンデリアに釘隠しなど様々な意匠から皇室建築としての贅を感じられて――めでたい場の食事の最中に挙動不審になってたかもしれない(笑)
この建物、玄関側にある車寄せは京都の『大宮御所』と同じ宮殿造りになっていて――こんな立派な建物が公開されている状態でこの場所にあるなんて、東京ライフ最後の最後まで知らんかった…!

設計を手掛けたのは木子清敬という方。外観は和風でありながらもシャンデリアやマントルピース、絨毯など、御所建築に和洋折衷の要素を取り入れた最初期の建築であり、戦災で焼失した明治宮殿に関連する建築としては唯一現存するものとされます。そんな貴重な場だったのね…。

庭園は広い芝生が洋風の要素を感じつつも、マツや刈込み類、石灯籠、さざれ石などが見られる和風庭園。昭和の中〜後期にかけて何度か新館が増築されているので、併せて整備され現在の姿になったのかなと推測。
ただの友人のひとりだけど、明治神宮での挙式ともども素敵な一日を過ごさせてもらいました。また行く機会あったらいいなー!

(2019年9月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR中央総武線 信濃町駅より徒歩5分
東京メトロ半蔵門線・都営地下鉄大江戸線 青山一丁目駅より徒歩10分

〒107-8507 東京都港区元赤坂2丁目2-23 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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