旧小澤家住宅

Kyu-Ozawa Family Estate Garden, Niigata

イベント/企画展の運営も活発。江戸時代~近代に栄えた新潟の豪商・小澤家の屋敷と回遊式庭園。新潟市指定文化財。

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

旧小澤家住宅について

「旧小澤家住宅」(きゅうおざわけじゅうたく)は江戸時代~近代にかけて栄えた新潟の豪商・小澤家の旧邸宅。明治時代に造営されたお屋敷と庭園が公開されています。主屋/新座敷/離れ座敷/道具蔵/家財蔵/蔵前及び渡り廊下/門及び東塀の7棟が新潟市指定有形文化財。2021年11月に約5年半ぶりに訪れました。

幕末~明治時代に“開港五港”の一つとなり繁栄した港町・新潟。その玄関口となった国指定重要文化財『旧新潟税関庁舎』や『みなとぴあ』、そして古町からも程近くにあるのが小澤家。

江戸時代後期には米穀商を営み、明治時代に入ってからは北前船の廻船問屋や運送業、石油商に事業を拡大して財を成し、『旧齋藤家別邸庭園』の齋藤家などに次ぐ規模の地方財閥“小澤財閥”と呼ばれる名家となった小澤家。

総面積1600平方メートルの敷地に建つこの屋敷は小澤家の全盛期、明治時代のはじめ(1880年頃)~終わり(1909年)にかけて造営されたもので、新潟の港町に残る最も古い町家の一つ。2002年に新潟市に土地と建築が寄贈され、2011年から一般公開がはじまりました。

敷地の半分を占める庭園も屋敷と同時代(明治時代後期)に作庭されたもの。芝生の平庭の中に飛び石が配された回遊式枯山水庭園なのですが、その姿は日本三景『松島』に見立てられているのだとか。
庭園奥には地元の佐渡赤玉石をはじめ、船によって持ち運ばれた紀州の青石、御影石などの銘石によるカラフルな石組が楽しめます。主屋の藤ノ間~百合の間に沿った藤棚も特徴的。

文化財としては国指定文化財と比べるとランクが落ちますが、それに負けじと毎月のように地元の工房・店舗や街の人々が集うさまざまなイベントや企画展が開催されるなど活発的に運営されています。その情報は公式SNSでもチェック!

(2016年4月、2021年11月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR上越新幹線 新潟駅より約2.5km(徒歩30分・駅前にレンタサイクルあり)
新潟駅より路線バス「東堀通十二番町」「赤坂町二丁目」バス停下車 徒歩3分/「本町」バス停下車 徒歩11分

〒951-8068 新潟県新潟市中央区上大川前通12番町2733 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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