京都市京セラ美術館庭園Kyoto City KYOCERA Art Museum's Japanese Garden, Kyoto

小川治兵衛の手掛けた庭園に、杉本博司《ガラスの茶室 聞鳥庵》が!建築家・青木淳を新館長に迎え2020年再オープン。

庭園ギャラリーGarden Photo Gallery

京都市京セラ美術館 日本庭園について

「京都市京セラ美術館」(きょうとしきょうせらびじゅつかん)は昭和8年、1933年に開館した美術館で、美術館の裏手(東側)にある日本庭園の作庭は近代京都を代表する作庭家・七代目小川治兵衛(植治)
昭和初期の大きな近代建築が特徴的だった京都市美術館――って言ってもその頃には自分も一度しか足を運んでいなかったのですが、『青森県立美術館』などを手がける青木淳さんを新たな館長として改修が進み、2020年3月にリニューアル・オープン。

新館長は建築家の青木淳。京都市京セラ美術館(京都市美術館)は2020年3月21日にリニューアル・オープン(美術手帖)
この記事にある青木淳さんらによる植治の庭を含むパース図も興味深い。

で、こけら落とし展覧会が杉本博司さんの『杉本博司 瑠璃の浄土』
それに関連し展示されるのが、2014年にヴェネツィア・ビエンナーレで展示された《ガラスの茶室 聞鳥庵》――この作品がお目見えになるとぼんやり聞いていて楽しみにしていたし、なんか池の水抜いて工事してるなーとは思っていたけど、ちょうど今週終わった様子が伺えて!そして池の中央に、ガラスの茶室!

The Glass Tea House Mondrian – Hiroshi Sugimoto

××青木淳…!この興奮をどう共有したらいいかわからないけど、個人的にはめちゃくちゃすごい(なので急いで紹介…)。青木淳建築も青森県立美術館を筆頭に新潟のビュー福島潟、東京の青々荘とか足を運んでたし、杉本博司さんも言わずもがな。あーうー、自分DDなんです。
池の畔にトタン壁が残ってたけどあれは待合なんだろう。会期が始まったら改めて訪れて解説を聞こう…

京都市美術館時代にこの庭園を知った時には「あれ、日本庭園があるじゃん」ぐらいの感じで、小川治兵衛作だと知ったのは帰った後だった。また訪れたいと思っているうちに――改修工事期間に入ってしまい。
2019年秋に竣工を迎えた後、一部園路は開放されていたので紅葉の時期にも訪れました。夜には(地味に)紅葉のライトアップもしていて。今回は普通のライトアップだったけど、施設が施設なだけに今後は夜に池の水に投影した作品とかも出てくるのかもなあ〜。

この池泉回遊式庭園は美術館以前からあった「商品陳列所」という施設の庭園が前身で、作庭時期は明治時代末期。琵琶湖疏水から引かれた池泉と東山山系の借景とした七代目小川治兵衛()らしいスタイルの庭園――なんだけど、周囲の『無鄰菴』『平安神宮神苑』『白河院庭園』などと比べると自然風というよりはオーソドックスな池泉庭園という感じがする。

今回の施設リニューアルにおいてはこの日本庭園の見せ方・活かし方についても色々と意図を持って進められたようです。

ア 京都市美術館の再整備のあり方について(京都市公式HPより)

《小川治兵衛の日本庭園を尊重しレストランの前庭と位置づけて、成立ちを検証・再整備を行うことが可能です。展望デッキからの知恩院への眺望と合わせて一体的な庭園ゾーンと捉え直し、動物園側からの来園者にも落ち着いた空間を提供します》

とあるように、前回訪れた際には「裏庭」的な立ち位置だったけど、今回で動物園側の外周の園路がだいぶ開けた感じに変わって。そちらから日本庭園⇒美術館へ、という動線がかなり意図されている。その結果庭園も明るくなり、東山の借景がより見やすくなったりしているのかも。

なお3月の再開館後には美術館の収蔵庫屋上の展望デッキからもこの日本庭園を眺められるみたい。そして表のエントランス付近には現在鬼頭健吾さんの『ghost flowers』が展示中。高木正勝さんのオープニング・コンサートを見逃したのが自分の中で痛恨だったけど――今後足繁く通います。開館が待ち遠しい。

(2015年3月、2019年11月、2020年3月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

京都市営地下鉄東西線 東山駅より徒歩10分、蹴上駅より徒歩12分
最寄りバス停は「岡崎公園 美術館・平安神宮前」または「岡崎公園 動物園前」。下車すぐ。

〒606-8344 京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124 MAP

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