東京・自由が丘のおすすめ和カフェ!夏目漱石の門人で娘婿の昭和の小説家・松岡譲が建築に関わり命名した茶室とその庭園。
古桑庵について
「古桑庵」(こそうあん)は東京・自由が丘駅から程近くにある古民家カフェ。元は茶室の名としてつけられた“古桑庵”の名は夏目漱石の門人かつ娘婿となった近代〜昭和の小説家・松岡譲の命名。2022年7月に初めて訪れました!自由が丘にこんな和カフェがあったなんて…。
自由が丘の駅からカトレア通りをまっすぐ。住宅街へと差し掛かるあたりにあらわれる古桑庵。元は現在のご当主の祖父・渡辺彦氏が大正時代の末に建てた邸宅で、その一部を活用して1999年(平成11年)に茶房とギャラリーをオープン。
小説家・松岡譲と渡辺彦さんはテニスやお茶などの趣味の仲間だったそう。隠居後に2人で計画したのが“茶室造り”。渡辺彦さんの好んだ桑の古材は松岡氏の郷里の新潟・長岡より調達〜提供され、隠居所も兼ねたその茶室は戦後の1954年(昭和29年)に完成しました。
かつての茶室と主屋座敷を用いた客室には渡辺彦さんがコレクションした骨董品やこの茶房を設立した人形作家・渡辺芙久子が製作された作品などが展示。ぞくぞくと人が訪れる人気店なので…店内をうろついて美術品を見るのはちょっと気が引けたので席から見られる範囲で眺めていただけだけど、中には画家・横山大観の手紙もあったとか。気になる繋がり…!
そして庭園が面白い。現在はお店へのアプローチになる前庭だけど、かつては茶室への露地だったこのお庭、たっくさんの石臼を飛び石としている。
「歪曲しながら真っ直ぐ伸びる飛び石の中に、石臼もある」とかではなく、これだけ高密度に模様のように石臼を使ってる庭園はあんまり見た記憶がない。
かつては米作りには必須だった、けれど時代の変遷とともに使われなくなった石臼。そんな石臼を沢山使った例は長野県の『深妙寺』とかもそうだけど。現代の東京の大人気の街でこんなお庭が見られるとは驚いた…。マツの高木や庭園の景を作っている紅葉の雰囲気もすごく良い〜。
抹茶フロート、かき氷、あんみつ、ところてん…今みたいな暑い時期にオーダーしたいメニューがたくさん!そうじゃない時期は普通にコーヒーやお抹茶もオーダーしたいな。一度きりじゃなくまた東京訪れる時に立ち寄りたいー!
(2022年7月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)