“天橋立”近くの古庭園…江戸時代の俳人/画家・与謝蕪村も作品を残した際に眺めた?紅葉の美しい枯山水庭園は京都府指定名勝の文化財庭園。
江西寺庭園について
【要事前連絡】
「大寂山 江西寺」(こうせいじ)は日本三景『天橋立』の隣駅、京都丹後鉄道・岩滝口駅から程近くにある臨済宗妙心寺派の禅寺。その庭園は江戸時代中期に作庭されたと伝わるもので、京都府指定名勝の文化財庭園。
2022年5月に“海の京都”こと京都の丹後地方の庭園を巡りました。このお寺は数年前に与謝野の『旧尾藤家住宅』を訪れた際にもお電話したことがあったのだけど、その時は見られず2022年に初鑑賞!
その歴史は平安時代にさかのぼり、849年(嘉祥2年)に平城天皇と縁のある将軍地蔵を安置し「江栖庵」という庵を建立したのがそのはじまりと伝わります。
時を経て江戸時代初期の1650年(慶安3年)、当地の庄屋・大槻忠兵衛により現在の大師山の中腹に移され、その際にそれまでの天台宗から臨済宗に改宗、天橋立・阿蘇海を見下ろす風光明媚な様を中国の江西にたとえ「江西寺」と改められました。
庭園は本堂の奥にあります(お寺の方不在の場合は見られないので、要事前連絡)。手前の苔の中に礼拝石を置き、奥の斜面の中に滝や崖が表された石組による枯山水庭園。今回訪れた新緑の姿も良かったけれど、この庭園の一番の見頃は夏のお盆〜8月下旬の地元のお祭りの頃や紅葉の季節だそう。
また他にも江戸時代を代表する画家/俳人のひとり・与謝蕪村がこの地に滞在していた頃に描いた「風竹図屏風」を所蔵し、そちらも京都府指定文化財。地蔵菩薩像や絹本著色「十六羅漢像」は宮津市指定文化財となっています。“海の京都”のお寺巡りでぜひ訪れてみて。
(2022年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)