松代藩の中級武士で佐久間象山らと並び“松代三山”と称された山寺常山の邸宅跡に残る庭園。国登録記念物(名勝地)。
山寺常山邸庭園について
「山寺常山邸」(やまでらじょうざんてい)は江戸時代に真田家がおさめた松代藩の中級武士・山寺常山の邸宅跡。藩では江戸幕府で老中をつとめた真田幸貫や真田幸教、真田幸民といった藩主の下で寺社奉行などを要職を歴任し、知識人として後進の教育面にも大きく貢献したため幕末の思想家・佐久間象山らと並び“松代三山”にも数えられます。
その邸宅の庭園は国登録記念物(名勝地関係)となっています。単体で見るとその池泉庭園にあまり特徴がないようにも見えるのですが、この庭園や同じく国登録名勝の『象山神社園池』が文化財となっているのは、この城下町の町割りが大きく影響しています。
松代の城下町で江戸時代から水を供給し続けている神田川、そこから水を引き入れ“泉水”という形式でもって作庭された池泉庭園群が松代の城下町には残されており、その殆どは現在も個人邸だったりするので見られないものも多いのですが、この邸宅は観光施設となっているため鑑賞が可能。
江戸時代末期~明治時代に造営された長屋門は松代城下町に現存する中では最大級のもの。そしてそれに連なって大正~昭和初期に建てられた書院が残っています(なのでそれぞれ常山が過ごした時代のものではなく、子孫が暮らした頃のもの)。
邸宅の殆どは失われており、大部分が芝生になっているので街のイベント等でも用いられています。城下町の中で最も南方といえそうな観光スポットではありますが、訪れてみて。
(2016年9月、2019年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR北陸新幹線 長野駅より松代方面路線バス「松代駅」バス停下車 徒歩14分
須坂駅・屋代駅より路線バス「紺屋町」バス停下車 徒歩7分
〒381-1232 長野県長野市松代町松代1493-1 MAP