“YAECA”が鎌倉に構えるギャラリーは、昭和を代表する建築家・吉村順三が京都の名工・中村外二と共に作り上げた茶室・露地庭と邸宅。【通常非公開】
Ink Galleryについて
【通常非公開】
「ink gallery」(インク・ギャラリー)は昭和の日本を代表する建築家・吉村順三が設計した民家を活用したギャラリー。茶室は吉村の設計の下、京都を代表する数寄屋大工・中村外二/中村外二工務店により手掛けられています。
人気アパレルブランド「YAECA」の運営するギャラリースペースとして、春・秋を中心に年1~2回程度公開。詳しくはYAECAの公式サイトをご確認ください。
昭和時代、相模湾を見下ろすロケーションを持つ鎌倉の高級別荘地として政治家・実業家らが別荘を構えた「鎌倉山」。この邸宅は1974年(昭和49年)に吉村順三の設計により建築された通称『鎌倉山の家』。
近年「YAECA」デザイナー・服部哲弘さんの所有となり、建築家・中村好文さんによる修復/リノベーションを経て邸宅兼ギャラリーとして用いられています。
※ホワイトキューブ的な外観が特徴的な主屋は現役の別荘として用いられている為、内部は非公開(外観の撮影・投稿は可)。アートギャラリーとしては一階(地下1階?)のギャラリースペースと茶室が用いられています。
主屋のデザインも目を引かれますが、面白いのは「斜面の立地を活かし、庭園と一体化した建築でもある」という点――(実は敷地の多くを占めるのはお庭)。アプローチから見ると1階に当たるギャラリースペースは、実は芝生のお庭の地下に埋め込まれている自然の採光の地下室――まるで古墳の石室のよう?芝生の中におもむろに配されている3つの石(三尊石?)もリノベーション以前からあるものなのだとか。
茶室について。四畳半の小間+水屋+座敷と、ぐるりと囲む露地庭で構成。京都の名工・中村外二(中村外二工務店)が手掛けたという点以外にも、地下部分から茶室へ向かう段差部分の石積みなんかも京都風ーーその一方で、独特なポイントは小間の中の空間を切り取ったかのような小窓(その先には竹林)。吉村順三の“近代数寄屋建築”的サイドも散りばめられていてグッとくる!
尚、吉村順三と中村外二はアメリカの富豪・ロックフェラー邸の茶室でもタッグを組んでいます。
写真(に写り込んでいる作品)は2024年春の『KIM MINWOOK 展』の際のものですが、2024年秋には『鎌田奈穂 湯浅景子 二人展』が開催されます。詳しくは公式サイトにて。
(2024年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR横須賀線 鎌倉駅から路線バス「若松」バス停下車 徒歩7分
江ノ島電鉄 七里ヶ浜駅駅より徒歩30分/七里ヶ浜駅より路線バス「奥七里通り」バス停下車 徒歩10分
JR鎌倉駅より3.5km(上り坂なのでレンタサイクルで行くなら電動付きがオススメ!)
〒248-0031 神奈川県鎌倉市鎌倉山1丁目19-12 MAP