飯塚聊娯庵庭園

Iizuka Ryogoan Garden, Kashiwazaki, Niigata

新潟・柏崎の紅葉の名所庭園“松雲山荘”を造営した飯塚家のもう一つの庭園は茶庭。江戸幕府の出入庭師の流れを汲む蓮池軍一郎の作庭。

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

飯塚聊娯庵庭園について

【通常非公開/柏崎・刈羽オープンガーデンで特別公開】
「飯塚聊娯庵庭園」(いいづかりょうごあんていえん)は新潟・柏崎市の紅葉の名所庭園『松雲山荘』を造営した当地の実業家・飯塚謙三氏の次女と実業家・飯塚修一氏の邸宅に昭和40年代に作庭された庭園。作庭を手掛けたのは松雲山荘と同じ当地の庭師・蓮池軍一郎

個人邸のお庭なので通常は非公開ですが、『柏崎・刈羽オープンガーデン』で春/秋に公開(要事前連絡)。連絡先は関連リンクのPDF(パンフレット)をご覧ください。2023年に初めて訪れたのでその際の写真を紹介。

松雲山荘より南東に約1キロ、柏崎市に複数ある『鵜川神社』のほど近くにある飯塚聊娯庵庭園(ちなみに更に南に位置する『飯塚邸』も鵜川神社に隣接している)。
趣のある庭門に書かれた文字は「適自意静境」(≒境静意自適/きょうしずかにいじてき)。日本で言うところの平安時代、宋の詩僧・釈道潜(参寥子)の詠んだ漢詩で、《身を置く場所が静かなので気持ち・心も楽しくなる》的な意味。

施主のそんな想いが込められた庭園は松雲山荘とはまた趣きの異なる茶庭/露地庭園。茶室「聊娯庵」と待合を挟んで広がる苔むしたお庭の中では“佐渡の赤玉石”が赤く輝きを放つなどカラフルな庭石/飛び石が魅力!
この庭園の作庭を手掛けた蓮池周作/蓮池軍一郎親子はかつて江戸で徳川家に出入する庭師だった“刈羽柏崎の庭師の祖”相澤熊蔵の流れを汲む庭師。庭園奥に位置する枯池の池底の“あられこぼし”も精巧で職人技が光ります。

お茶室もまだ現役で、お茶会などを楽しまれているそう。ぜひ柏崎の庭園めぐりの際はご連絡の上、訪れてみて。

(2022年10月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR信越線 柏崎駅より徒歩15分

〒945-0827 新潟県柏崎市宮場町 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は1,900以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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