幻住庵

Genjuan, Otsu, Shiga

“先づ頼む 椎の木もあり 夏木立”――石山寺と縁深い神社境内に残る、俳人・松尾芭蕉が夏を過ごした草庵。

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

幻住庵について

「幻住庵」(げんじゅうあん)は俳人・松尾芭蕉が江戸時代の元禄3年(1690年)に約4ヶ月間暮らした草庵。国宝寺院『石山寺』の約2kmの西にある国分山の山頂、近津尾神社の境内にあります。

庭園、という程のものがあるわけではないけれど、茅葺の建物の雰囲気がとても良くて訪れたかった場所です。現在残る建築は1991年(平成3年)に再建されたものなので割と最近のもの。

近津尾神社は古くは平安時代の承安3年(1173年)に後白河法皇が石山寺に行幸された際の記録に登場するそう。江戸時代以降、膳所藩主・菅沼織部により保護され、「おくの細道」を終えた翌年、松尾芭蕉がこの地に滞在したのは膳所藩の重臣であり俳人として芭蕉の門下だった菅沼曲翠(菅沼曲水)の招待・勧めによるもの。

菅沼曲翠の伯父・菅沼定知の別荘(避暑地)だったこの草庵。定知の愛称?“幻住老人”の名から幻住庵と名付けられ、芭蕉はこの地に滞在する間に『幻住庵記』を記しました。現在も庵からは琵琶湖が見渡せ遠くの伊吹山か鈴鹿山脈?も視界に入る眺望ですが、昔は樹木ももっと低く比叡山や唐崎の松も眺められる絶景地だったーー的なことを芭蕉は記しています。

芭蕉が大津を去った後に向かったのが、京都・嵯峨に残る“日本三大俳諧道場”『落柿舎』です。…同じく芭蕉ゆかりの地である『義仲寺』は今回スルーしてしまったのでまた今度。

(2020年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

京阪石山坂本線 石山寺駅より徒歩20分強
JR石山駅より路線バス「幻住庵」バス停下車すぐ参道
JR石山駅より約2.5km(徒歩30分・駅にレンタサイクルあり)

〒520-0844 滋賀県大津市国分2丁目5 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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