福井市愛宕坂茶道美術館Fukui City Atagozaka Tea Ceremony Museum, Fukui

福井の庭園文化にも茶の湯は欠かせなかった?愛宕坂の途中にある、福井の茶道に関する美術館と茶室“尚庵”。

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福井市愛宕坂茶道美術館について

「福井市愛宕坂茶道美術館」(ふくいしあたござかさどうびじゅつかん)は福井市の風情ある石段の景観“愛宕坂”にある施設。1999年10月開館。展示室のほか敷地内には茶室“尚庵”があり、露地庭が見られます。

福井城から南西へ約1.5km、創建は古墳時代に遡る『足羽神社』。江戸時代には福井藩主・松平家をはじめ武士・藩士により信仰され、この愛宕坂には料亭や茶屋が立ち並んでいたそう。現在も料亭が1件残り、茶道美術館のお向かい・松平春嶽が命名した料亭“五嶽楼”の跡地に『橘曙覧記念文学館』が開かれるなど、新しい中にも風情ある町並みを見ることができます。

この茶道美術館は福井の実業家・宇野煕氏(北陸瓦斯工業/現・宇野酸素)により茶道史及び茶道文化の振興のために建設され福井市に寄贈されたもの。この宇野煕という方は茶道具のみならず千利休や当時の戦国武将の書状なども収集するコレクターだったそうで、越前市・武生にも『宇野茶道美術館』を開館したほど。現在は閉館され、そのコレクションは福井県立美術館に引き継がれました。

こじんまりした美術館ですが、意外と面白くて…訪れた時の企画展は『明智光秀とその時代―お茶は愛宕坂にあり!』明智光秀豊臣秀吉古田織部細川三斎の書状や、千利休の師匠・武野紹鴎作のものなど安土桃山時代の茶道具がずらり。多分その宇野さんが収集されたもの中心なんだろう。信長や秀吉が“茶の湯を政治利用した”(≒自らのブランディングに利用した)という分析はめちゃくちゃ面白いなー。

福井藩主・松平家にとってもやはり茶の湯は当然そこにあるもの、だったようで。『養浩館庭園』も現在遺稿だけ残る「臼ノ御茶屋」が元々の視点場だったと思うとまた見方が変わるなと思ったし、『一乗谷朝倉氏遺跡』からも茶の湯に関するものが出土していたというのはすごく興味深い。福井の庭園文化について深掘ろう…と思ったら、この美術館にもヒントがありそう(読書コーナーも充実…!)。穴場観光スポットです。

ちなみに。福井市の『足羽山公園』は日本のランドスケープデザイナーの先駆者のひとり・長岡安平が携わっている公園…なのですが、公園が広すぎてどの範囲かピンと来ず。いつか別途紹介したいなぁと思っています。

(2020年10月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

福井鉄道福武線 足羽山公園口駅より徒歩8分
JR北陸本線 福井駅より徒歩20分弱(駅前にレンタサイクルあり)

〒918-8007 福井県福井市足羽1丁目8-5 MAP