現代アートの島・直島を代表する美術館のアプローチに、クロード・モネの睡蓮/モネの庭をモチーフに作庭された庭園“地中の庭”。
地中美術館・地中の庭について
「地中美術館」(ちちゅうびじゅつかん)は瀬戸内海に浮かぶ現代アートの島・直島に2004年に開館した完全予約制の美術館で、直島の代表的なアート・スポットの一つ。建築の設計は安藤忠雄。
また美術館のチケットセンター・駐車場から美術館のアプローチの間にある苑池“地中の庭”は美術館と併せて作庭された庭園で、美術館内に展示されているクロード・モネの“モネの庭”を再現した池庭となっています。
初回の2010年に足を運んでから毎回訪れている『瀬戸内国際芸術祭』、2022年も訪れました!
初めて瀬戸芸へ足を運んだ時から必ず通りかかっているこの池――しばらくは“地中の庭”という名称があるとは知らず。2019年の夏会期の時の写真を中心に2022年春会期の写真を交えて紹介。
その名の通り“地中”に埋まった、島と一体化し自然光でアート作品と対峙する地中美術館。館内にはクロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアという三人の作家の作品のみ(+安藤忠雄の建築も一つの作品として)が展示されています。
個人的にはタレルの作品を一番各地で観ているので好きなのだけれど、それはさておき――福武財団理事長・福武總一郎さんがモネの“睡蓮”シリーズを購入したことをきっかけに地中美術館の構想に繋がったことから、三者の中でも特に重要な位置を占めていて――
美術館のアプローチに“モネの庭”を立体的に体感するためのこの庭園が作庭されたのもそのような背景から。
モネがジヴェルニーの自宅に自ら造園した庭園の植栽をベースとして約200種類の草花・樹木から構成される池泉庭園で、緩やかな斜面の中にもうけられた池の中にはモネが好んで描いた“スイレン睡”の姿も。やっぱ睡蓮が花咲く時期が一番の見頃なので、春よりは夏(の午前中)がベストシーズンかも。
なお美術館内は撮影禁止。最後の写真は屋外のカフェからスマホで撮影した瀬戸内海。地中美術館は瀬戸芸期間中は予約も多いけど、自分が以前の年始1月5日(ド平日)とかに行った時は独り占めのような状況で見られたので(近年どうかはわからないけど)、繁忙期をずらして訪れるのもオススメ!
*ちなみに四国には高知・北川村にクロード・モネ財団監修、本家“モネの庭”の庭園管理責任者のアドバイスを元に再現された公式なモネの庭『北川村「モネの庭」マルモッタン』があります。“モネの庭”にアートとしての魅力を感じた方は北川村にもぜひどうぞ。
(2010年10月、2012年1月、2013年10月、2016年3月・10月、2019年8月、2022年5月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
直島・宮浦港から約2km(徒歩25分強)
※レンタサイクルだと行きは上り坂
※ベネッセアートサイト行の島内周遊シャトルバスが無難
〒761-3110 香川県香川郡直島町本村3449-1 MAP