アートホテル小倉 ニュータガワART HOTEL Kokura New Tagawa Garden, Kitakyushu, Fukuoka

北九州の定宿決定。2020年日本庭園ランキングに初登場した明治時代の炭鉱王の池泉回遊式庭園を望むホテル。

庭園ギャラリーGarden Photo Gallery

アートホテル小倉ニュータガワ庭園について

「アートホテル小倉 ニュータガワ」(あーとほてるこくらにゅーたがわ)は1916年(大正5年)創業の老舗ホテル。その日本庭園は明治時代に炭鉱王/貴族院議員・山本貴三郎の邸宅に作庭された池泉回遊式庭園。
2018年からホテルマイステイズ系列となり、“ホテルニュータガワ”から現ホテル名にリブランド。2020年にアメリカの日本庭園専門誌『The Journal of Japanese Gardening』の日本庭園ランキングで初登場、39位に名を連ねました。

そのランキングが発表になる前、2020年12月にちょうどこのホテルに泊まりました。山陽新幹線・小倉駅から徒歩10分程の場所で、旦過市場からすぐ。立派な庭園があるホテルだけど、シングルならば値段は意外とリーズナブル!ガーデンビュールームも選べるようになっているので、庭園目的の人はガーデンビュールームがオススメ。

元々は1889年(明治22年)、豊国炭坑の鉱主・山本貴三郎の自邸として約2,000坪の屋敷が造営。そのうち半分を庭園が占め、現在の庭園は若干縮小しているそうですが(1000→700坪)、国指定名勝『旧伊藤伝右衛門邸庭園』など他の筑豊の鉱山王の庭園と同じく芝生をしき・マツやツツジ、サツキが主体の池泉回遊式庭園を見ることができます。
現在グラウンドレベルからは見えないけれどホテル2階や客室からは標高約600mの足立山が借景となっていることがわかる。

この庭園で気になる建物が2つ。まずは和風の離れ座敷として客室に用いられている数寄屋造建築“松月亭”。池に対して縣造風にせり出している、きっと作られた時は“庭屋一如”な建築だったのではないか――と思わせられる。(けど明治の建築と言うには“新しさ”を感じるので、大正~昭和期に建て直されたものかなあ)

メインダイニングも外観は昭和の建築って感じで――それを古くさいと捉える人も居るかもしれないけど個人的にはすごく好きで、緑色の銅板屋根の昭和の和風建築感、村野藤吾ではないけどその時代の名のある建築家が手掛けられたのでは?という感じがする。
ちなみに日露戦争の直後には“乃木将軍”乃木希典が当時この庭園内にあった寝殿造りの建物に泊まられそう。広さや庭園への眺め的にこのメインダイニングのあたりにあったんじゃないかなあ…と想像。

で、山本貴三郎って人。名前で調べてもこのホテル以外にはあまり情報がなく…それ以外の数少ない情報が、『麻生グループ』の百年史に載っていた。
麻生太郎元総理大臣の曾祖父であり、麻生グループの創始者・麻生太吉が政界入りしたきっかけ、それが山本貴三郎の議員辞職(ちなみにその時の首相は山縣有朋という時代)。山本貴三郎が議員を辞めていなかったら政治家としての麻生家というのはなかったのかも。

『八幡製鉄所』など近代から工業都市として栄えた北九州、「当時名を馳せた実業家の屋敷があったんじゃないかなあ」と思っていたけど、こんな街中にあったとは。余談ですが宿泊初日は到着したら偶然にも推しクラブのエンブレムの入ったトラックが…。こういうの初めてだったので動揺したわ。次北九州来る時もここ泊まろ。

(2020年12月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

JR山陽新幹線・鹿児島本線 小倉駅より徒歩10分
北九州モノレール 旦過駅より徒歩3分
最寄りバス停は「紺屋町」徒歩3分

〒802-0082 福岡県北九州市小倉北区古船場町3-46 MAP