日本遺産“藍のふるさと 阿波”の中心観光施設。江戸時代末期の大藍商人の屋敷に残る、阿波の青石を配した庭園。
藍の館・奥村家住宅について
「藍の館」(あいのやかた)は2019年に日本遺産に認定された『藍のふるさと 阿波』の中心観光施設。藍商人だった奥村家の屋敷は「奥村家住宅」として13棟が徳島県指定有形文化財(建造物)、そのうち主屋・住宅蔵が国登録有形文化財。
2019年5月の日本遺産の発表で“城構え”と呼ばれる藍屋敷の写真を見て、行ってみたい!と思い8月に訪れました。平面で見てるとその土塀を含めた城構えの迫力が伝わりづらいけど…田園地帯に大きな土塀が際立ちます。
この日本遺産ではいくつかの藍屋敷が構成文化財になっていますが、観光施設として公開されているのはここと美馬市脇町の『吉田家住宅』ぐらい。またかつて阿波藍を栽培製造していた藍屋敷としては藍の館のみ。
奥村家が藍商として繁栄したのは江戸時代後期から。その屋敷は1808年(文化5年)から建築がはじまったり明治時代にかけて増築されたもので、蜂須賀家定の紋のある徳島城の建物の一部を購入する程でした。
昭和年代に11代目のご当主が藍住町にこの邸宅と奥村家に伝わる文書・藍関係民俗資料(現在では国指定重要有形民俗文化財)を寄贈し、観光施設として開館しました。邸宅や資料の見学だけでなく藍染体験も。
主屋と西屋敷を繋ぐ場所に阿波の青石?を用いた沓脱石・踏分石・石組のある庭園があります。といっても庭園としてアピールされる程大きく目立つものではありませんが、その巨石が点々と置いてあることから当時の権力を感じられる。実のところ、庭門がありその先にもう一つ露地庭だったのかな…という感じのエリアがあるんですが、そこは非公開。
またその格式高い屋敷内の建築・意匠も楽しい。藍染めや古民家が好きな人の、徳島観光の選択肢として!
(2019年8月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR高徳線 徳島駅より路線バス鴨島行き「東中富」バス停下車 徒歩5分
最寄り駅はJR高徳線 板野駅。約3.5km(徒歩40分以上)
〒771-1212 徳島県板野郡藍住町徳命前須西172 MAP