然花抄院 京都室町本店

Zenkashoin Muromachi Store Garden, Kyoto

築300年の京町家をリノベーションした茶寮“Zen Cafe”やギャラリーの枯山水庭園は、佐野藤右衛門率いる“植藤”の手掛けた“天戸ノ庭”。

庭園フォトギャラリーGarden Photo Gallery

然花抄院庭園について

「然花抄院」(ぜんかしょういん)は大正時代創業のカステラ(カステーラ)の老舗・長崎堂が2009年に立ち上げた新ブランド。この京都室町本店は京都の老舗の多くが軒を連ねる南北の通り・室町通沿いにある築300年、江戸時代中期の京町家をリニューアルした店舗で、ショップのみならずカフェ『茶寮 Zen Cafe』、ギャラリー『SUGATA』を併設。そして中庭の枯山水庭園は京都の桜守として知られた庭師・佐野藤右衛門率いた植藤造園により手掛けられています。
2025年の紅葉時期の写真を追加して改めて紹介。

「長崎堂」は大正時代の1919年に大阪で創業したカステラの老舗で、創業者・荒木源四郎は三菱造船長崎造船所でかのグラバーの息子・倉場富三郎に薫陶を受けていたそう。
現代表・荒木貴史さんによって2000年代に新ブランド『黒船』とこの『然花抄院』(ZEN KASHOIN)が立ち上げられました。

店構えからしてとても大きなこの京町家は1700年(元禄13年)に建築された元は呉服店(なお同じ室町通沿いの近くには三井の京本店の跡も)。店舗内はリノベーションされていますが、古い土蔵は貸しスペースとして利用することができ、そしてギャラリーに向かう開放的なトオリニワにはかつて京都市電で使われていた敷石が敷き詰められています。

中庭の枯山水庭園“天戸ノ庭”は江戸時代から残る井戸を活かして2018年に新たに作庭された枯山水庭園。白砂の中には苔の中島と、奥に枝垂れ桜とモミジが植わります。作庭を手がけたのは京都の桜守として知られた庭師・佐野藤右衛門率いた植藤造園。近年人気のスポットでは『瑠璃光院』の作庭者としても知られます。

そんな枯山水庭園を眺めながら、カフェではこの建物内にある工房で毎日作られているお菓子を味わえます。
なお、然花抄院とそのカフェは東京・渋谷ヒカリエにも『茶庭 然花抄院』という店舗があります。関東の方はぜひそちらにも訪れてみて。

(2020年6月、2025年12月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)

アクセス・住所 / Locations

京都市営地下鉄烏丸線・東西線 烏丸御池駅より徒歩7分
京都市営地下鉄東西線 二条城前駅より徒歩6分
最寄りバス停は「新町御池」バス停 徒歩4分

〒604-0021 京都府京都市中京区室町通二条下ル蛸薬師町271-1 MAP

投稿者プロフィール

イトウマサトシ
イトウマサトシ
Instagram約9万フォロワーの日本庭園メディア『おにわさん』中の人。これまで足を運んで紹介した庭園の数は2,000以上。執筆・お仕事のご依頼も受け付けています!ご連絡はSNSのDMよりお願いいたします。
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