紀州徳川家10代・徳川治宝の別邸に作庭された大名庭園で、汐入式の池泉回遊式庭園の代表的存在。国指定名勝。
養翠園について
「養翠園」(ようすいえん)は紀州徳川家10代目藩主・徳川治寶が隠居所とした別邸に作庭された大名庭園。江戸時代後半、1818年(文政元年)から約8年かけて造営された3万平方メートルにも及び、その半分が汐入の池が占めるのが特徴的な大規模な池泉回遊式庭園となっており、国指定名勝。これまで2度訪れました。
海から水を率いてる“汐入の庭園”は代表的なところとして、東京の『浜離宮恩賜庭園』とこちらの養翠園があります。また、お隣・海南市にある国指定名勝『琴ノ浦 温山荘園』も汐入の庭園ですが、これは養翠園からの影響も受けているのでは、と言われます。
ただこの養翠園の素晴らしいところはその全国数少ない形式の池泉だけでなく、借景の山々!石橋を渡りながら移り変わる景色を楽しめる名園です。
現在も広大な敷地内には数多くのマツや、御茶屋「養翠亭」、茶室「実際庵」、和歌山市指定文化財となっている「湊御殿」(奥御殿)なども残ります。湊御殿は紀州徳川家2代目藩主・徳川光貞が隠居所として建立した江戸時代初期の建築。もとは和歌山城の西側の紀ノ川付近にあったそうですが(現在も住所だけ残る)、焼失や移築などを経て、現在養翠園に残っている建造物は明治時代に和歌の浦の方へ移築され、更に2006年に養翠園に移築されたもの。
一番の見所はその広大な池泉・石橋と借景。冬場含めて、四季いつ訪れても魅力的な庭園だと思います。
(2014年1月、2016年10月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
JR和歌山駅・南海和歌山市駅より路線バス「養翠園前」バス停下車 徒歩5分
JR和歌山駅より約6.5km(和歌山駅にレンタサイクルあり)
JR紀三井寺駅より約4km(駅近隣に本気度の高いレンタサイクルあり)
もし徒歩やタクシーの場合、南海 和歌山港駅が最寄駅(約3.5km)
〒641-0036 和歌山県和歌山市西浜1164 MAP