埼玉県内唯一の国名勝庭園。辰野金吾の弟子・保岡勝也が設計した和洋折衷の建築と枯山水庭園と茶室。
旧山崎氏別邸庭園について
「旧山崎氏別邸庭園」(きゅうやまざきしべっていていえん)は小江戸・川越に大正時代に建てられた和洋折衷の建築と枯山水庭園および茶庭。建物の設計及び庭園の作庭は辰野金吾の弟子・保岡勝也によるもので、国登録記念物(名勝地関係)。埼玉県の庭園で唯一の国の名勝となっています。国の重要伝統的建造物群保存地区の蔵造りの町並みからも歩いてすぐ。
「山崎家」は江戸時代より200年以上の歴史がある和菓子屋「亀屋」の創業家で、現在も川越に数店舗を構えるほかに蔵造りの町並み沿いに「山崎美術館」を運営。この「旧山崎氏別邸」は5代目の隠居所として大正時代末期に建てられ、川越随一の邸宅として皇族方がご宿泊されることもあったそう。
平成年代に建物が山崎家から市に寄贈され、見学受付などは真新しくなっていますが建物内は大正時代・近代の雰囲気を楽しめます。#ステンドグラスがきれい なんてタグは今のところ付けていませんが、建物内のステンドグラスの印象が強い庭園はこちらと熱海・起雲閣。
庭園にある茶室は国宝の「如庵」を模したものだそうで、主屋からそちらへ至る茶庭という意味合いの強い枯山水庭園。起伏の少ない広い芝生が広がるのは現代の住宅のお庭に通じるものもありつつ、飛び石や植栽は和風庭園のそれであり。建物と庭園を同じ方が手掛けている事例ということも含め、他にあまり例が無い貴重な庭園。最初訪れた時はあまりピンと来なかったけど、2度目の訪問ではゆったりとした時間を満喫。
※建物の2階は通常非公開ですが、2019年の3月23日(土)、3月24日(日)に特別公開(各回人数限定)を行うそうです。2階から庭園眺められるのかな…?
また、蔵造りの町並み沿いにある近代の銀行建築「第八十五銀行本店」(現・埼玉りそな銀行川越支店。国登録有形文化財)も保岡勝也の設計によるもの。
(2016年9月、2018年11月訪問。以下の情報は訪問時の情報です。最新の情報は各種公式サイトをご確認ください。)
アクセス・住所 / Locations
西武新宿線 本川越駅より徒歩11分
東武東上線 川越市駅より徒歩15分、JR川越線 川越駅より徒歩20分
〒350-0056 埼玉県川越市松江町2丁目7-8 MAP